「ゆい!!!!!!」


その声の方に顔を上げるとさっきまで思っていた人が立っていた。


ゆい「りさっ!!!」


りさ「もう大丈夫だからな。俺達が助けに来たから。」


りさが男から私を離して抱きしめてくれた。安心したのか涙が溢れてきた。


ゆい「ごめんなさい。ごめんなさい。」


りさ「謝るのは後でな。」


男C「おい!お前なんなんだよ。俺たちの邪魔しやがって。」


男D「ボコボコにすんぞ。やられたくなかったらその女寄越せ。」


りさ「は?お前らなんかにゆいを渡すわけねぇだろ。」


男D「調子に乗んなよ!」


ひかる「お前らがな!!!」ボコっ


男D「っ!!!なんだお前。」


ひかる「大切なゆい姉を傷つけやがって!」


ゆい「ひかる!!!」


ひかる「ゆい姉!もう大丈夫だよ!ほのちゃんが今先生を呼んでくれてるから!」


ゆい「ほのまで…。」


ほの「こっちです!!!」


女・男「っ!!!」


りさ「お前ら全員逃がさねぇからな。」


先生「お前たち!田村から全部聞いたぞ。全員私についてきなさい。」


私は何が起きたかわからないままりさの腕の中にいた。


ほの「ゆい!ほんま間に合ってよかったわ。」


ゆい「ほの…。本当にありがとう。そしてみんなごめんね。」


ひかる「本当に無事でよかったよ。」


りさ「…。」バシンッ


ゆい・ひかる・ほの「…!?」


りさは私の頬を優しく叩いた。


ほの「りさ!何してるん!?」


りさ「…だからな」


ゆい「えっ?」


りさ「本当にゆいがいなくなるんじゃないかって心配したんだからな!!!!」


りさは目に涙を浮かべながら私にそう言った。胸が締め付けられるほど申し訳ない気持ちでいっぱいになった。


ゆい「りさ。ごめん。」


りさ「俺こそ。守ってやれなくてごめん。」


ゆい「そんなことない!りさは守ってくれたよ?」


りさ「守れてねーよ。ゆいがこんなにも傷つけられてたの知らないでなんで避けるだってゆいに問い詰めて…。」


ゆい「そ、それは…」


りさ「ほのが俺のところにゆいを助けてって言ってこなかったら今頃どうなってたかもわかんない。俺は弱くてゆいを守ることすら出来ずゆいを傷つけた。」


ゆい「りさ!でもりさは今こうして助けてくれた。」


りさ「俺が強かったらゆいをずっと守ってやれた。」


ほの「ほんなら強くなれ、りさ!」
  「ゆいをこれからも守りたいんやろ!じゃあ誰よりも強くなってゆいの元から離れないで強くなれ!」


ゆい「ほの…。」


りさ「…わかった。俺はゆいを守れらように強くなる。だからゆい、これからなんかあったら絶対に俺に言え、守るから。」


ゆい「りさ。ありがとう。」


私はりさの胸にまた飛び込んで思いっきり泣いた。今まで溜め込んでいたものが全て流れるように。この幼馴染と弟には感謝しても仕切れない。でもこの日があってからりさは変わってしまった。



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るんちゃま