「こんな店いつ出来たんだろう・・・アンティーク店・・・?」
普段から通いなれた道のはずなのに 彼女はぼんやりと立ち止まって店を眺めていた
こじんまりとしたお店で窓から人形がちらちらと見える
小さな看板にはDream Girlと書かれている
こういう店は 静かでいいけど 買わずして出にくいイメージがある
でも そんな思いを抱きながら彼女の足は店へと運んでいた
「人形がたくさん・・・」
客人は他にいないらしく あたりを見渡しても店員の姿は見えない
店内は洋風の人形で溢れ返っていた
綺麗な洋服をまとい 綺麗に着飾って 皆同じように笑っているのが怖い気もする
もう帰ろう そう思った時 何かに引っ張られるようなそんな気がして 彼女は振り返った
どうしてそこに気付いたか分らない 店内に不釣合いな箱がひっそりと 片隅においてある
「処分品?」
そのタグシールにずしっと重みが来る 何でだろう 彼女は箱の中をのぞき
そして 悲鳴をあげそうになった
無理やり つめられたような人形は 首が折れたように頭が足元まで垂れ下がっていて
一瞬 女の子の死体かと思いそうになってしまうくらい
持ち上げても 頭は重く下がってしまっている 首が痛んでるのかもしれない
「下ばかり向いてたら辛いばかりだわ」
人形の顔を無理やりあげると 首筋から首が抜けかけてるのが見える
処分品なんだから 治りはしないだろう そう思いながらも 頭を無理やり押し込んでみた
予想以上にそれは間単に入って 多少安定はしないものの人形の顔はしっかり前を向いた
大きな黒い瞳で そこはどこか申し訳なさげに微笑んで見える
そんな顔を 見て 彼女もつい笑う
「すいませーん」
普段ならありえない声で店員を呼んでいた
彼女は極度の人見知り よっぽどの事が無いと自分から人に話しかけたりはしない
お店を出て行く彼女の腕の中にはさっきの人形が抱かれていた
もともと処分品のため 簡単に承諾してくれた
どうして 欲しいと思ったか分らない それよりも彼女は不思議な幸せにつつまれていた
その日 彼女は不思議な夢をみた
「ありがとう ずっと暗闇の中で寂しかったの アナタだけだよ私を見てくれたの」
人形は小さくお辞儀をすると大きくて黒い瞳を瞬きさせ笑った
「寂しかったの・・・?人形でも寂しいとかあるの?」
「あるわ アナタと一緒だよ 一人ぼっちだと寂しいの でも それも終わりだけどね」
人形は軽くスッテップを 踏むと 彼女の膝の上に飛び乗って無邪気に微笑えむ
店内でいろんな人形を見たけど 彼女にはその人形が何故か優しく微笑んで見えた
出来損ないだからとかではなく
「アナタが私をわかってくれたから 今度は私がわかってあげる 私はメア ずうーっと一緒だよ」
「メア・・・?」
目覚ましが鳴り響く ぼんやりと起き上がり棚を見ると またぎこちなく小首をかしげた姿勢で人形が置かれてある
もちろん動きも喋りもしない
「うかれすぎたかな・・・?」
苦笑混じりに首を正してやると 彼女は部屋を出て行った
人形はゆっくりとまた首を傾けていった 彼女の出た扉のほうへと向って
ってな話考えたの思い出したー(´・ω・`)
相変わらず文才無いなー(`∀´)