神に見放されし黒い蝶は
空を舞い地に落ちた
朱い土に溶け込んだ蝶は異形の形となし 鬼となった
時を重ねた鬼は心を持った
地から空を舞う美しい花弁を仰いだ

見るも間にその姿人となりて
見るも間にその姿人となりて


桜舞う 地に眠る
人となりて 愛し 殺し
繰り返す 輪廻が如く
地に眠る 桜舞う

再び見上げた空は美しく

見るも間にその姿人となりて
見るも間にその姿人となりて


桜舞う
桜舞い散る
桜舞い蝶に還る