夫が緩和ケア病棟に移ってなんだかんだでかなりの低空飛行ながら半月が過ぎました。

最初の面談では急激に悪くなると言われたので、半月も落ち着いた状態でいられるとは思いませんでした。

もちろん、この間にはカリウムが急上昇してしまい点滴を受けたり、固形物、トロミ系も食べられなくて点滴などの対処的な処置はしてもらっています。

腕に留置針があるのに「点滴は受けていない」と夫は言いますが、カリウムを下げるゼリー状の薬ももどしてしまうのですから、ずっと点滴を受けていなくても1日に何回かは受けていると私は思っていますけど。

だって、留置針に輸液を定期的に流さないと中で血液が固まって使えなくなるし、そうなると痛い思いをして針を刺すことになりますからね。

食事もとれない状態なら中心静脈からの大幅な量の輸液でなくても、補助的な輸液で水分とミネラルとエネルギーを少し補いながら、緊急時のための血管確保をしていると思います。

癌が増大して内臓痛や骨転移が起きてしまったら痛みはすごいと聞いているので、鎮静のためにもルート確保されているのだと思います。

意識の混濁が起きたら暴れる危険もありますので、そちらの場合の鎮静も考慮されているはず。

 

そんな状態で食べることはもうゼリーでも受け付けないのですが、飲み物ならばまだ飲みたい意欲があるんですよ。

先週の木曜に娘が行った時にはペットボトルのミルクティーを介護用カップに入れたら、なんとか自分で持って飲んでいたと言います。

日曜に2人で行った時には小さなボトルで蓋の出来るコーヒー牛乳を持って行ったら、それも飲みたいと言って、ベットを起こしたら自分で飲んでいました。

介護用カップと付属のストローを使ってですけどね。

ただ、毎回持つ力は少し落ちているのは否めないんです。

それを見ると、意識混濁が出ていないのが不思議なくらい。

飲みたい物を冷蔵庫にあれこれ揃えておくと、看護師さんに言って介護用カップに入れてもらっているので、自分の意志はきちんと伝えられているみたいです。

もしかしたら、その気持ちが良い方に作用して意識の混濁が起きていないのかもしれない、なんて思います。

とにかく自分のやりたいことや食べたい物にこだわる人ですから。

 

今日は私と娘が行ったらちょうど処置中でしばらく待合の椅子で待っていました。

看護師さんが終わったのを伝えに来た時に夫が「キリンレモンが飲みたい」と言っていると教えてくれました。

炭酸なので胃が荒れる心配もあるから大丈夫なのか確認したら「少しずつなら」と言われたので売店へ向かいました。

あいにく売店にはキリンレモンはなくて、炭酸であったのはレモンスカッシュとCCレモン。

仕方がないので1本ずつ買って、キリンレモンは次回に買ってくることにして夫の病室へ。

今日は介護用カップをきちんと洗ってあげたくて前もって台所洗剤とスポンジも買って行っていましたので、娘が全部を共用キッチンにもって行って洗ってくれました。

あと、今後のために吸い飲みも用意したのでそれも洗ってチェストの上に置いてきています。

娘が言うには茶渋などが結構付いていた、そうで、ジュースなどを入れるカップはきちんと洗わないと不衛生になりそう、だそうです。

共用のキッチンにも部屋の洗面所にもハンドソープは備え付けてあるので、それでさっと手洗いはしてくれているのでしょうけどね。

今回もって行った中にメイバランスと言う療養食のドリンクがあって、それは結構高栄養なのでちゃんと洗えるようにしないと、と思って用意していって良かったです。

看護師さんには頼めませんので、毎回、行くたびに介護用カップの中身を捨てて、全部を良く洗ってから新しいお茶や飲み物をセットしてくることにしました。

因みに夫は常時飲むのは緑茶で、それ用の介護カップが1つ。

たまに飲みたい物を飲むために介護用カップをもう1つ使っています。

ジュースの紙パックについている細いストローだと飲むのに力がいるので、出来ればカップに入れるか、持ち込んである普通の曲がるストローに変えて欲しいみたいですが、やってくれるかどうかは看護師さんによって違うみたいです。

木曜に娘が行った時にストローを変えて欲しいとは言って来たそうですが、今日行った時にはオレンジジュースがサイドテーブルにあって、付属のストローが刺さってましたから。

日によって吸う力が違うのかもしれないので、今日はそのままでもいいと夫も頼まなかったのかもしれませんけどね。

 

売店から部屋に戻ってカップも洗ったので夫に聞いたら「レモンスカッシュを飲む」と言うので介護用カップに100mlくらい入れて渡しました。

美味しそうに半分くらい飲んだのですが、その後すぐに「気持ち悪い」と言い、ガーグルトレーをくれと言うので渡したら15分くらい気持ち悪そうです。

でも、おう吐はせずに落ち着いたのでベットの頭を下げてテレビを見始めました。

娘と2人で30分ほど見守りをしていましたが、その後は気持ち悪いとは言わないし、表情も変わらなかったので、夫に冷蔵庫にある物を教えて帰ることにしました。

帰ろうと動き始めたらちょうど今日の担当看護師さんが来たので、レモンスカッシュを飲んだ時の状態を話し、飲んだ後は見守りが必要なこともお願いしました。

まあ、たぶん私たちが行かない時はこの状態では飲ませてもらえない可能性が高いけど。

後、メイバランスを買ってきたのを冷蔵庫を開けて見せて、これも出来たら飲ませて欲しいとお願いしました。

こちらは看護師さんも分かっている病院などでも出される物なので、すんなり了承されて夫にどれを飲むか聞いてくれるそうです。

何味が口に合うか分からないので8種類買って行ったので、どれか1つでも気に入ってくれるといいんですけどね。

 

明日は午後に大雨の予報が出ているので、特に呼び出しが無かったら明後日に娘と行こうと思います。

しかし、今日は6月分の入院代金の請求書もチェストの上に置いてあって、支払いをしてきたんですが、差額ベットの代金が入るとやっぱり高額ですね。

診療の方は高額医療の申請がしてあるので、限度額なんですけど差額ベット代金がやっぱりね。

リネンのレンタル代金は退院したらまとめて支払い請求が来るそうなので、これ以外にも支払いの準備をしておかないとダメなのか。

それでも、夫は他の人と同室だと落ち着かないと思うので、支払って早速帰りに銀行のATMでお金を引き出しました。

いざとなると夫の口座やキャッシュカードは止められてしまうので、なんやかんやと多めの現金の準備はしていますが、今日の支払額はそれでも多かったです。

私は現金や夫のカード類を全部預かっているので、肩がこるほど重くなったカバンを抱えて常に動いています。

自分の方も印鑑やキャッシュカードは常に持ち歩いて、家には通帳しか置かないので、本当に荷物が重くて多いの。

夫が入院してから、斜めがけ出来る大きめのバッグを新しく買ったくらいの荷物です。

普通ならトートバックがいいんだけど、トートバッグは横を通りながら車やバイクに掏られる危険があるので、肩が凝っても斜めがけバックを探して買いましたよ。

 

低空飛行ながらランディングまではまだもう少し時間がありそうな半月目の夫です。