本日はもう三月大歌舞伎の初日だというのに、二月歌舞伎の感想爆笑

いよいよ「籠釣瓶花街酔醒」ですよ~

「嗚呼、観て良かった」
というのが観終わった第一感想。

勘九郎の声を聞いていると、そこに勘三郎が居るような錯覚を覚えて涙がじんわり。
時折、その姿にも勘三郎が見えることもあった。
しかし、違うのだ。
似ているけれど、違う。
違うが、良い。

大詰。
前幕までの落ち着いた風情で、感情を喉元で圧し返していた次郎左衛門は、どこにも居なくなっていた。
一瞬で、鮮やかで真っ黒なものが弾けたように見えた。
あんな次郎左衛門は、観たことがない。
百人どころか、千人も斬り殺すことができると感じさせる狂気の躍動。
籠釣瓶の刀身を見やる様。
「お見事!」
と、声がかかる。
次郎左衛門は、刃に写る己の姿を覗き込んでいる。
この人はもう、人の世から自らを斬り放ってしまったのだと震えた。

美しすぎる八ツ橋

↓三回忌公演
勘九郎の伊勢音頭も観た~い爆笑