急に観たくなって、観てみました。


観てない方、これから観たい方はネタバレーするかもだから、気を付けてください。



木ノ下歌舞伎の知識なしで観てみました。

芝居は筋を見るな。

人間を見ろ。

と、某様が仰いました。

そうは言っても、筋立てだって気になるよね~


面白かったです。

特に好きなのは、酒盛りシーン。

これはもしかしてやらないのかな?

と、思っているところにポテチが透けて見える大きなレジ袋を2つ下げた富樫が、義経一行を追い掛けてくる。

レジャーシートを広げて、一升瓶をあけて、ラジオまで持参。

これを断り切れない弁慶が先ず紙コッブで一杯。

四天王もおずおずと、輪に加わり、久しぶりのたこ焼きなんかに感涙むせび泣き。そんな和気あいあい風味のところ。

突然、踊りを所望する富樫。

ステキキラキラ

まあ、そう言い出すんだろうなあとは分かっていたのだが、分かっていたのに

( ゚д゚)ポカーン

という感じになる。

戸惑いながらも、踊りだす四天王。(偉い!)

盛り上がる中、ソロリソロリとその場を離れていく義経。

ああ、ここってそういうシーンだったのか。。。


実は普通の歌舞伎では、この場面はあまり得意ではない。(個人の感想です)

毎回、気を失っている。

すみません。

「船弁慶」でも「ひとさし舞う」場面がどうにも苦手。

だから「土蜘」でも記憶にないところが所々にあったのだと思われる。

松羽目ものアルアルだね。ウインク

(個人の感想です)


義経一行も、富樫も、未来は明るくない。

そもそも方やお尋ね者、方や都から遠くはなれた地方の関所を守るという任務に就かされた人。

立場は異なるが、ともに権力者に排斥された感じがする。

痛快時代劇ではないという幕切れ。

不幸、不運を嘆くだけではなく、あがき続ける人々の群像劇でした。(個人の感想ですウインク)



ただ、義経って人の佇まいがいつも見ていた「勧進帳」と違ってみえた。(しつこく、個人の感想です驚き)

「勧進帳」の義経って、貴公子ってイメージだったけど、ただ尊い生まれという人物ではないだな、とあらためて感じた。

そりゃそうだ。

戦場において天才的な功績をあげてきている人だ。

でも「勧進帳」では、ついそれを忘れてしまいそうになる程に貴公子の赴きが強く感ぜられる。

今回の木ノ下歌舞伎の「勧進帳」では、義経の戦闘狂らしき片鱗というか、サイコパスっぽいところが、じわじわくる。


さて、実際のトコロどうなんでしょうね。


とにもかくにも、面白かったです。


これは歌舞伎か? 歌舞伎じゃないか? 問題については、次回へつづく、、、?