歌舞伎に「大」がつくと、なんかウキウキ倍増です。

まあ、歌舞伎座などの公演は、基本的に「大歌舞伎」だけど。

 

今年の六月大歌舞伎は中止です。

團十郎襲名興行でしたね。

チケットのお値段とか、競争率で、公演があったとしても、たぶん行けなかったと思うんだけど。

私が生きている間で、最後の團十郎だと思うと、感慨深い。

 

 

さて、トウトツに思い出の六月大歌舞伎のハナシです。

平成元年5月に初めて歌舞伎を観た私は、みごとにはまっていました。

翌月、6月は新橋演舞場にフラフラと出かけていました。

 

       

 

昼の部、夜の部ともに観ていやがった。。。でも、3階席(A席4,000円、B席2,000円 税共)なので、当時の私の金の無さがうかがえる。

そして、まったく憶えてなかったが、初日の昼の部と楽日の夜の部。

 

 

昼の部 1 『伊勢音頭恋寝刃』

配役

福岡貢 = 尾上菊五郎(7代目)

仲居万野 = 中村芝翫(7代目)

油屋お紺 = 坂東玉三郎(5代目)

料理人喜助 = 片岡孝夫

藤浪左膳・油屋お鹿 = 市川左團次(4代目)

今田万次郎 = 市村萬次郎(2代目)

油屋抱えお岸 = 中村児太郎(5代目)

奴林平 = 坂東八十助(5代目)

徳島岩次・藍玉屋北六実は徳島岩次 = 片岡芦燕(6代目)

徳島岩次実は藍玉屋北六 = 尾上菊蔵(6代目)

茶屋娘 = 中村玉太郎(4代目)

杉山大蔵 = 尾上菊十郎(4代目)

桑原丈四郎 = 尾上松太郎(2代目)

黒上主鈴実は按摩了庵 = 尾上佳緑(初代)

藍玉屋治郎助 = 中村四郎五郎(7代目)

 

 

昼の部 2 『茨木』

配役

伯母真柴実は茨木童子 = 中村芝翫(7代目)

渡辺源次綱 = 片岡孝夫

士卒運藤 = 尾上菊五郎(7代目)

士卒軍藤 = 市川左團次(4代目)

士卒仙藤 = 中村勘九郎(5代目)

家臣宇源太 = 中村橋之助(3代目)

太刀持音若 = 片岡孝太郎(初代)

 

 

 

夜の部 1 『怪談牡丹燈篭』 

配役

萩原新三郎・下男伴蔵 = 片岡孝夫

娘お露・伴蔵女房お峰 = 坂東玉三郎(5代目)

船頭・三遊亭円朝・馬子久蔵 = 中村勘九郎(5代目)

宮野辺源次郎 = 坂東八十助(5代目)

愛妾お国・笹屋お国 = 中村児太郎(5代目)

 

 

 

夜の部 2  『鏡獅子』

配役

小姓弥生後に獅子の精 = 中村勘九郎(5代目)

家老渋井五左衛門 = 市川子團次(2代目)

老女飛鳥井 = 中村万之丞

局吉野 = 松本幸雀(初代)

用人関口十太夫 = 中村勘之丞(3代目)

胡蝶の精 = 中村勘太郎(2代目)

胡蝶の精 = 中村七之助(2代目)

 

『伊勢音頭』は、当時、私の周囲では人気のあった演目。

いろんな大学の歌舞伎研究会で拝見したものです。

 

普段は抑制が効いていて、真面目な人間が、ひとつ間違って、刃傷に及ぶという。

そう、まさに堰を切ったかのように、手当たり次第に斬っていくようになっていく様が、こう胸にぐっとくる。

激しい立ち回りとは、まったく異なる味わい。

『籠釣瓶』しかり。計画殺人ではないという点、人の危うさと恐ろしさが、迫ってくる。

はあ、堪らぬ。

なんて、思っていたところ、当時の歌舞伎慣れ(?)していない私は、凄惨な殺し場そのものよりも、その後の展開にかなりショックを受けた。

 

十人斬り

→正気にもどる貢さん

→切腹しようとする

→刀がすり替えられたと思っていたのに本物だったと気づく

→折紙(鑑定書)もそろう

 

→なんか大団円

→みんなで決め顔、決めポーズ

 

なんか急展開なうえに、幕は閉まっちゃうし、

 

「えええええええ??? これでいいの????? ポーン

 

と、ビックリしたものでした。

本当に口がポッカーンと開いてたと思います。

『藤娘』に続いて、初々しい(?)ワタクシの思い出でした。

ほんと、若くて、もの知らずで、もの慣れていなかったんです。

すみません。すみません。 滝汗

 

 

『牡丹燈籠』もやっぱり殺し場が思い出に残っております。

本水というのを初めて観ました。

肝心の幽霊の場面とか、ほんとどうでもよくなる程のインパクトでしたわ。

 

『鏡獅子』は、初生毛振りに大興奮でした。

実は、もったいことに、舞台稽古を観せていただいたのですが、そのときは振っている体だったので、本番でみると全然違い(当たり前)、とても歌舞伎観た感で包まれました。(舞台稽古を観たのは、10月の歌舞伎座の誤りのようでした~~)

 

31年前のことですが、衝撃を受けたことは憶えているものですねえ。シミジミ。照れ

 

それにしても、阿呆っぽい感想ですみません。滝汗

いや。ホントに。すみません。

 

<追加>

『茨木』は、、、栃木の山あげ祭で観た印象が強いです。。。すみません。

でも、すんごいんですよ。茨木童子が、遠くにぐんぐん逃げていくんですよ。ポーン

ほんと。ビックリしたわあ。