新型コロナウイルスが怖い。

 

というか、コロナウイルスを怖がっている母が怖い。

はっきり言って、正しいですよ。怖がるのは。

 

家に閉じこもって、直接会う人もほとんどなく、電話で友達と話をする毎日。

買い物は、私がする。

 

家に籠っていると、人の精神は侵されてしまうのかもしれない。

それに加えて、母は、自分至上主義者で、差別主義者だ。

そして、己の妄想を真実だと信じて疑わないという癖がある。

しかも、悪気がないので、性質が悪いやつだ

まず、母はコロナウイルスに感染した人が出ると、すぐさまその人の感染した迂闊さを非難する。

そして人間的に貶め始める。

母の中でウイルスに感染した人は、夫と離婚、または別居されている、いい年をした自分勝手な女という人物像で固まっている。

根拠は今一つない。

実際に離婚していても、別居していても、その人を貶める要素はないのだが、母はそれらを人を蔑む要素だと思っている。

母は、報道されていないような、真偽の確かではない噂や、子供が言っていたという言葉のまた聞きを事実と認識し、妄想で補てんするという荒業使いの持ち主なのだ。

さっきは、新しく確認された感染者の情報を、お前は知らないか? と、電話してきた。

知らないと言っても、持論を以て、自分の近所に住んでいるのではないか? どんな人間なのか? お前は、本当は知っているんだろう。知っていなければおかしい。知っているのに、自分に話さないんじゃないか。と、攻め立ててくる。

感染した人の情報を公表しないのは、おかしい。

公表すべきだ。と、言っている。

 

まあ、母の知りたい情報を、私は知らない。

公で発表された以外のことなど、どうやって知ることができるのだろうか。

噂とか、そういうものは、本当にうんざりしている。

知らないと言っても、母は信じない。

だが、きっと、どこどこに住んでいる、こういう人だと嘘を言っても信じるだろう。

私にだけ教えろ。絶対、人には言わないから。

などという彼女の言葉は嘘だ。

それを広めることが、母を優越感と正義感を満たしてくれるからだ。

母は、自分の正義を信じて疑わない。

もしも、私が感染者の情報を得たとしても、絶対に母には言わない。

 

きっと、母のような人が魔女狩りに嬉々として参加していた人なのだろう。

と、ぼんやり考える今日この頃。

 

ああ、恐怖は人を怪物に変えてしまう。

いや、もともと人は怪物なのだ。

 

私の心も、穏やかならざる様子。

波高しだ。

 

母が、また奇妙なことを言い出さないか、理不尽な要求をしてくるのではなきかと、不安でしかたない。

とりあえず、抗不安剤を飲んで、愚痴をブログにぶちまけています。現在進行形。

 

荒ぶる己の心を静めなければと、写経を始めようかと思っている。。。うん。それも、ちょっと何だね。