アリスインプロジェクトがプロデュースした舞台、「暁!三國学園 オルタナティブ」は、劇団ZTONさんが手掛ける看板演目で、三國志をモチーフにした学園ドラマを、更にガールズ演劇にアレンジしたお芝居。
30年来の三國志フリークである僕にとっては、それだけでも興味深いイベントだったが、主演を演じることになったのは、僕がずっと推してやまない、姫路のご当地アイドル KRD8 のらぶたん こと宮脇愛。
11月29日から12月3日までの5日間8公演、初舞台初主演のらぶたんの姿を余すところなく観たくて、でも仕事やお小遣いの都合もあるので、全通こそならなかったけど、初演から千穐楽まで、延べ5公演観ることができた。
なかなか面白いお芝居だった。
三國志のエピソードが、細やかに、かつ面白く、学園ドラマのストーリーに散りばめられてて、それでいながら、学園ドラマなのに方天画戟振り回す女子高生なんているか!みたいなギャップもあって、また、学園ドラマ特有の熱さがあったりして、とても楽しかった。
もともと学園ドラマのノリも好きだし。
また、キャスティングも、三國志の武将たちのイメージに合うようなキャラクターになるように組まれてて、面白かった。
三國志を知らない人でも皆さん、演者さんが放つ、キャラクターの個性に引き込まれたんじゃないだろうか。
…三國志フリークなので、そんなところも詳しく書きたかったんだけど、書ききれなくなるくらい、演者さんの放つキャラクターの魅力が盛りだくさんだったので、無念だが割愛させてもらおう。
また、本格的に全員での舞台出演初挑戦KRD8のメンバーとWT☆Egretのみおぴ も、それぞれの個性を役にぶつけて頑張ってて、なかなか胸熱だったけど、
僕は、やっぱりらぶたん推しなんで、主役の諸葛亮子を演じた、らぶたんについて書き残しておきたい。
らぶたんは、この仕事が決まったときから始まるまで、まだキャスティングも発表される前から、ファンに向けて、ずっと言い続けていたことがある。
「いっしょうけんめい頑張るから、見て欲しい。」
初めての本格的なお芝居、初めての主役……KRD8の仲間や素晴らしい演者さんたちが脇を固めるなかで、経験値のない自分が中心になる、って、どれほどのプレッシャーだっただろうか。
失敗して迷惑かけちゃいけない、なんで自分がこんな大役なんだろう、なんて葛藤もあったかもしれない…
でも、選ばれて、やるからには、自分の持てるものを出し切って、みんなと素晴らしいものにしよう、って自分に言い聞かせて、みんなに見に来てくださいって、言ってたんじゃないかな。
まあ、らぶたんのことだから、「あのときそんなふうに思ったんじゃない?」って聞いたとしても、おそらく「うーん、違うかな。」って言うと思うんだけど(笑)
最終日前日、千穐楽を前にして、喉を痛めて声を潰してしまい、公演後の特典会で、人目もはばからず「悔しい」って涙を流した姿、
千穐楽で、まだ喉が完調には程遠かったけど、最後のセリフを劇場いっぱいに響き渡らせた姿、僕はあのときの感動を忘れないよ。
僕は、らぶたんが頑張ってる姿をずっと応援したいんで、この素敵な素晴らしいお芝居が、らぶたんにとって、「水魚の交わり」のように、伏龍が空へ翔けるきっかけになればいいのになって、思った。
らぶたん、よく頑張りました。
これからの二手三手先は僕には読めないけど、ほんと、らぶたんにとって、また他の演者さんたちにとっても、何か次へのいいきっかけなりそうな、そんな面白い芝居が楽しめて、ほんと良かった。