ひと手間。
たったひと手間。
これが
よろこびを増幅させる。
パンを
ビニール袋に入ったまま
口に運ぶのではなく、
一度オーブンで焼いて
ほかほかに温かくし、
お気に入りのお皿にのせる。
パンと一緒に
ゆっくりといれたコーヒーを。
見た目も
食事のたのしみのひとつだ。
って、思わせてくれる。
焼けたパンの
香ばしい香りが
ほんのりと漂ってくる。
一口、
パンが口の中で溶けるまで
何十回も噛みしめる。
『あぁ、美味しい』
たったひと手間で
美味しさは数倍になる。
わたしのために
わたしが用意する
たったひと手間。
こうやって
ひとつずつ
自分を丁寧に扱う練習を
積み重ねていくのです。