ある朝早く、1人の男が打ち寄せる波を見ながらがら海岸を歩いていると、数え切れないくらいのヒトデが砂浜に打ち上げられ、日干しになって死にかけていることに気がついた。
その異常な光景にしばし茫然としていると、ふと遠くの方で若い女性が1つ1つそのヒトデを拾い上げては海に向かって投げ返している姿が目に入った。
男はその女性のところまで近づいていき、こう声をかけた。
「そんなことしたって時間の無駄じゃないですか。こんなにたくさんのヒトデがあるのに、そんなことしていったい何の意味があるんですか?」
すると、その女性は足元にあったヒトデを1つ拾い上げると思いっきり海に向かって投げ返し、「あのヒトデにとっては意味があったわ」
と言ってさらに足元のヒトデに手を伸ばした。
-作者不明-
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人は、問題が大きすぎると、社会が悪い、政治が悪いと、自分の望まない現状を他人のせいにし、あきらめたり、ひらきなおったりしがちです。
1人に出来ることには限りがあり、1人の人には小さな違いしかもたらす事が出来ないかもしれません。
でも、1人がやり始め、そしてやり続けるうちに多くの人が賛同し大きな違いをもたらした例は世の中にたくさんあります。
一歩先に踏み出す。
そして歩き続ける。
そこにいつしか道が出来ている。
この物語に何を感じたでしょうか?