学級通信(たらのき)No7/4月16日号より

・・・関心のある方は、最後までお読み下さい。小学校1年生ですが、

・・・案外、人を育てるヒントが隠れているかも・・・

学校のヨーグルトって甘いねえ!!

ひとくち、ひとくち、スプーンですくってたべました。

手洗いを終わって、お当番さんのやり方も終って、

配膳も終わりました。

みーんな、シーンと、席に座っています。

さあ、いよいよ、食べるときです。

日直のAさんとBさんが、神妙に、しかし、大きい声で、

「いただきまあ~す。」

みんなの声も大きく・・・・

ワッと、みんなが賑やかになった途端、

厳かな声の先生、

「ちょっと、待って」

「食べる前に、ヨーグルトの食べ方をします」

「先生が一口食べてみるから、見ていてね」といい、

おもむろに、1さじすくって、大きな口をあけてモグモグ・・・・・。

「ああ、おいしい!」

子どもたち、ゴクンといいながら、見ています。

「さあ、みなさんも、ひとさじだけ食べてごらんなさい」

子どもたち歓声あげて一さじだけ口の中へ。

「ああ~、おいしい!」、「あまいねえ~!」

「もうひとさじ、食べてごらん」・・もうひとさじ、食べました。

「もう、ひとさじ、食べてごらん」、三回めも、「ああ、おいしい」

「もう、ひとさじ」、「もう、ひとさじ」、4回目も、5回目も、

ゆっくり、ゆっくり、もったいぶって食べました。

(ああ~、美味しい!)といいながら。

T君が

「先生、学校のヨーグルトって、牛乳がいっぱいはいっているんじゃないの?」

Sさんも、「あまくっておいしい!」

みんなも、「そうだ、ミルクがいっぱい入っているんだ」・・・

最後まで、まあ、なんと、時間がかかったことでしょう。

誰も、急いで口にほおばりません。

ゆっくり、味わいながら、食べました。

次は、バナナ・・・

「かわがむけないの」と、Uちゃんが、とことこでてきました。

「むけないのなら、食べなくていいわ」一寸、冷たくいいました。

そしたら、Bさんが、「スプーンの先で、つついてむく」

ことを教えていました。

「学校のバナナ、甘いなあ~!八百屋さんのとは違うんじゃないの?」

と、T君の美味しそうな声。そして、

「今日は、学校のおやつだねえ!」としみじみ言いました。

つられて、S君が

「僕、・・・この学校に来てよかった」

続いて、G君も、「・・S小学校でよかったあ~」

 

みんなの、声も、心も、口も、本当に満足げでした。

 

 「学校の給食のバナナも、ヨーグルトも、どうしてこんなに甘いの?」

それは、食べた人でなければ、わかりません。

ひみつ、ひみつ。

1組の、いや、1年生全体のひみつかなあ~!

  おとうさん、おかあさん、

  この秘密のにおい、かぎとってくださいね。

  こどもたちの声から、よみとってくださいね。

ここからは

独り言です・・・随分前の学校の風景ですが、いろいろと学校生活も変わっています。しかし、教師の生徒への目線は変わらないものがあるはずです。人を育てるのが教師の仕事、保護者と一緒に、地域と一緒にね。

どのように育てたいか、どのように気づかせたいか、

どのように人と変わらせたいか・・・・

その子のよさを見ること、認めること。すべてを受け入れながら進めること・・・・そう思います。