楽園
呪いの海へと航海に出た
ヴァイキング気取りの処女たち
待っていたのは
喜怒哀楽に包まれた
欲望
と
ドハデな色彩
の
誘惑
天国に居るとでも勘違いしたのか
女たちは全裸となって
深い深い海へと
その身を沈めていった
手作りの船は
いつしか酒に飲まれ
いやしいネズミたちが
その匂いに誘われて集まり
甲板を喰いあさる
快楽を求め
欲望の吐息の中で
夜が微笑み
誇らしげに見つめている
シーツはいつの間にか
腹を空かせ
体に巻きついてくる
壊れやすい人形
の
訴えとはよそに
暗闇が訪れた時
果たして流れた涙は砕けてゆくのだろうか
それとも苦悩にその身を焦がして
つじつまの合わぬ側面を歩みつづけるだけなのだろうか
渇いた空間の中で
別の夜
別の扉へと
偶像を求め
人は理知的恐怖を
つぶやきつづける
満足感に包まれた夜は消え
もうすぐ君のキライな朝がやってくる