前回の記事で「系登録を決めた経緯についてまた続きを書く」
と言ってから数ヶ月も経ってしまいましたが

今回も理論宇宙物理のお話を
学部3回生の自分が、生意気に書いていきます




天体核では特に、一般相対論を使うため、とりあえず系登録までに一般相対論を出来るだけやってみて判断しよう、と思い、授業を受けたり一般相対論の本を読んだりしました。
.....めちゃくちゃ面白い!!!


頑張ります。


まだ研究室にも入ってない若造なりに書いていくと、

自分は、天体核と理論宇宙物理学研究室の大きな違いは、
天体核は、少ない(美しい)法則で世の中を記述する理論を目指したりする傾向があり、

理論宇宙物理学研究室は、観測寄りの研究で、実用性があり経験則的な面が多い理論を扱う傾向がある

ことではないかと考えています。



タイトルにも書いた、
理論物理にも大きく分けて2種類ある、
というお話をしましょう。








物理学では
物質の運動する様子を記述します。
経験的に裏付けされることが必要な、実証科学です。



簡単のためニュートンの運動方程式を例に
2種類の理論物理について考えてみましょう。ニュートン力学は、我々のスケールにおいては正しい法則です。(正確に言えば、ニュートンの運動方程式が十分な精度で成り立つ範囲で考えていきます)


ニュートンの運動方程式を使えば、
一様重力場でボールを投げると放物運動をすることや、
線形的な復元力に対して単振動運動をすること
などが導けます。


少し奇妙に思えるでしょうが、ここで
「一様重力場では放物運動をすること」
や、
「線形的な復元力に対して単振動運動をすること」
をそれ自体 "法則" とみなすこともできます。

これは経験則によって裏付けられますし、
立派な "物理法則" です。

たとえばこの一つ一つの法則に名前をつけて、
○○の法則より、一様重力場なのでボールを投げると放物運動をする。
などと議論を展開することも可能です。


しかしこういった個別の法則に
名前を聞かない(もしも名前があったらすみません)のは、
より包括的な法則ーここではニュートンの運動方程式ーに押し込められるからではないでしょうか。

先ほど
「少ない(美しい)法則で世の中を記述する理論を目指す」
と書いた真意は以上の通りです。


しかしながら、基本的な理論から演繹することが(不可能ではないが)事実上不可能な場合には、
「一様重力場なのでボールを投げると放物運動をする」法則を見つけることも必要です。
ここで挙げたニュートンの運動方程式は
基本的な理論から演繹することが容易な例でしたが、当然そうではない例もたくさんあります。


どちらの理論が良い悪いはなく、
どちらも「必要」であり、
人それぞれ好みもあるでしょう。


しかし、自分は
「一様重力場なのでボールを投げると放物運動をする」法則を見つけることよりも
「ニュートンの運動方程式を見つけたい」
と考えて、

その趣のより強い天体核が肌に合っているのではないかととりあえず考えました。

これが天体核に行きたいと思うようになった理由の一つです。

実は大きな理由がもう一つあります。
もう少ししたら書こうと思います。

今日はこの辺で。