ラッキーイメージング撮影とは、1秒以下から10秒程度までの短時間露光で多数枚撮影し、 その中から良像のみ選択して合成することにより高解像度の画像を得る手法です。
最近ラッキーイメージングによる作品が雑誌その他でにぎわっています。内容の紹介は割愛しますが、都会での撮像のソリューションとして主流になりつつあります。特に明るい惑星状星雲や球状星団、明るい銀河がその対象になります。(この道の先駆者大阪のYさんの下記URL引用させて頂きました)
予想はしていましたが、色々問題があり、莫大なサイズとなるファイルの保管方法も一工夫が必要ですが、結論から言うと、ビギナーの私でも簡単に撮影できる画期的な方法であると思いました。
ASIAIRから天体写真を始めた私にとっては、SharpcapやAutoStakkert!3などのソフト(世の中では定番ソフト)は使い慣れ通らず、撮像はASIAIRでやってみました。その場合は、
■撮像時:ファイルサイズ、保存時間による遅延(露光時間の倍くらいかかる)
ガイドずれ量、撮像ソフトはASIAIRを使用したが、PCの方がいいかも
■画像処理時:ファイルサイズ、画像処理時間(スタックなど)、カラーバランス
使用PC・ソフト(PI・SI・ASIStudioいずれも向いていない)
など一筋縄ではいかず、結構面倒です。やはり記載通りSharpcapとAutoStakkert!3を使用するのが近道のようです。
まずはやってみようということで、単位当たり明るい惑星状星雲のキャッツアイ星雲を狙ってみました。初めての経験ですが、それなりに美しい構造を浮き出させることができました。
【キャッツアイ星雲(NGC 6543)りゅう座】
この天体は、りゅう座の方向約3600光年先にある惑星状星雲です。猫の目の様にも見える内部と、それを包む多重のリング形状をしており、観測されている全天体の中でも非常に複雑な構造をしている代表的な星雲です。
撮って出し(スタック後)
文言一部修正(2024/8/3)
データ
日時: 7/28 01:28~(5秒x382Frx80%採用≒25分)
→このデータだけで18GB!
カメラ: ZWO ASI678MC QBPフィルター
レンズ: ミューロン180C RD(1770mmF9.8)
赤道儀: EM-200改 ノータッチガイド
撮影場所:吹田市
画像処理:AutoStakkert!3(スタック)、PI