https://youtube.com/watch?v=BAnxAOPBcdc&feature=shared
『3・2・1』は、zilchの1枚目のオリジナルアルバム。1998年7月23日発売。オリコン週間2位。
元キリング・ジョークのポール・レイヴンと元プロフェッショナルズのレイ・マクヴェイを迎え、ニューヨークで結成されたhide率いるロックバンド「zilch」のデビューアルバム。
このプロジェクトが動き出したのがhideの1stソロツアー終盤に、ある音楽関係者から音源を渡されたhideが「こういうの好きでしょ?」という問いかけから始まったといいます。
レコーディング期間は1996年~1997年の2年間にかけて行われています。これはアルバムの歌詞カードにて確認が出来ます。トラックごとに製作時期にクレジットが付いていていつレコーディングをされていたのかが読み取れる。初回限定盤の歌詞カードにローマ字による日本語でhideの死へのメッセージがメンバーによって書かれています。
楽曲の製作方法は、hideが日本語で歌った曲に対してレイが「hideの発音する日本語の発音に近い英語」を当てはめていく形で行われた。その結果、英語が日本語のように聴ける曲が存在します。 「後先考えない」ことをコンセプトとして重視し、音色の練り上げとアレンジに集中したおかげで、hideは自分の方向性が間違っていなかったことを確信し、ノウハウを「ROCKET DIVE」以降の作品につなげる事ができました。
マリリン・マンソン等を手掛けた映像作家・写真家であるディーン・カーがジャケットデザインを手掛けました。 「ELECTRIC CUCUMBER」のMVもディーンによって制作され、その内容は「赤い髪のドレッドヘアをしたhideが空中に浮かび、顔と体にゴキブリを貼り付け、ボンテージ姿の老婆を四つん這いに抑え込みながらシャウトする」というエキセントリックな内容でした。ディーンは、「赤ちゃん用の紙おむつを穿くか、ゴキブリを身体中に貼り付けるか」という提案をしました。hide以外のメンバーは紙おむつを選択したが、hideはゴキブリを身体中に貼り付けることを選びました。また、hideは大のゴキブリ嫌いで「部屋にゴキブリが出たら引越しをする」と発言するくらいゴキブリを嫌っていたため、本人の衝撃発言に驚いたスタッフも大勢いました。
1997年には完成していたものの、hide曰く「大人の事情」により発売が遅れ、hideの死から2ヵ月後に発売されました。 後に、アメリカでのレコード契約が複数社から「zilchとしての作品を複数枚にわたって発売して、数年間をアメリカでの拘束を保証して欲しい」という契約の要請が来て、交渉が難航していた事が原因だったことが判明しました。 既に日本での仕事のスケジュールが1年以上先まで埋まっていたhideは、完成していた本作の発表・zilchとしての活動を行うことが出来ないでいましたが、反面「X JAPANのhideだから興味を持ったのではなく、純粋にzilchの音楽性だけを評価してくれた」「日本におけるセールスをアメリカのメジャーレーベルが期待しているわけではない」と冷静になれました。 そのため、「日本での活動をメインとしつつ、アメリカでは制約の多いメジャーレーベルではなくインディーズレーベルからリリースして、徐々に広げて行こう」と決めました。 1998年1月1日に匿名で「ELECTRIC CUCUMBER」のMVを流し、そこから限定的なメディアで断片的な情報を作為的に流していくプロモーション戦略を取りました。
hideのソロをさらに重厚にヘヴィにした感じですね。これも2025年現在聴いても古臭く感じません。音、ファッションセンスともに。自分の音楽に意欲的だったことが分かりますね。続きが観たかったです。