https://youtube.com/watch?v=1p_SfyZOFMI&feature=shared


  1989年10月21日発売。15枚目のシングル。オリコン週間8位。

 1985年発売2ndアルバム『しあわせ』収録「大きな玉ねぎの下で」のリメイク。 題名の「大きな玉ねぎ」とは、日本武道館(東京都千代田区)の屋根の上に乗っている擬宝珠。その擬宝珠が「大きな玉ねぎ」に見えるというところからタイトルが付けられました。実際に同曲のプロモーションビデオでは、爆風スランプの日本武道館ライブで「Runner」を歌っているところの映像が一部使われています。

 

  歌詞の内容はライブの日に武道館で待ち合わせを約束したペンフレンドの女の子が予定の時間に結局来ずに終わったという失恋ソングですが、これは1985年に爆風スランプにとって初の武道館ライブをレコード会社に決められた際、武道館へのプレッシャーから「自分達で武道館が満員になるわけがないから席が空いている事の言い訳になるような歌を作ろう」という考えに至った事がきっかけで書いたとサンプラザ中野さんは話しています。更に、歌い出しのこの歌詞から入れば「ペンフレンドなんかいるんだ?」みたいにまずファンの笑いはつかめるだろうと考えたが、曲を作っていくうちに「いい歌になっちゃった」とも話しています。 

 第40回NHK紅白歌合戦でも歌われ、また1990年初め頃にはコスモ石油のCMソングに使われました。 爆風スランプのメンバーが出演した松竹映画『バトルヒーター』の主題歌になっています。 


 同曲のアンサーソングにYURIMARIの「初恋〜はるかなる想い〜」があります。 2008年12月31日に日本テレビ系列で放送された『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!』大晦日年越しSP『絶対に笑ってはいけない新聞社24時』では、メインボーカルのサンプラザ中野くんによる替え歌が歌唱されました。(曲名は『大きな玉ねぎのそばで〜腫れ上がるお尻〜』) 2012年8月18日のDDT日本武道館大会『武道館ピーターパン』では、DDT社長の高木三四郎の依頼で特別バージョンが制作され、大会オープニングで披露されました。

 

  歌詞の一部に九段下駅から日本武道館へ向かう情景が描かれていることから、2015年5月21日より九段下駅の東京メトロ東西線ホームの発車メロディ(発車サイン音)として使用されています。編曲は向谷実が手掛けました。


 数年後、上京して、初めて日本武道館にあるアーティストのライブに行った時は、やはり、「ここが九段下駅か、あれが大きな玉ねぎか。」と感慨深いものがありました。


 爆風スランプは、当初、ライブで客席に向け消火器を放射、スイカを投げる、畳や戸板などを投げその上で演奏、履いていた靴や火の付いた噴出花火を口に銜える、燃料を染み込ませた綿を頭の上に乗せ火を点ける、等の過激パフォーマンス、放送禁止用語交じりの過激かつユニークな歌詞、歌詞に合わせた着ぐるみを着る、等から“コミックバンド”という見方をされました。そのため、デビュー当時は同じソニー系列のレコード会社に所属していた聖飢魔II(FITZBEATレーベル)、米米CLUB(CBS・ソニー)と合わせ「ソニー三大色物バンド」と呼ばれたこともありました。特に爆風スランプと聖飢魔IIはソニーのオーディション部門「Sound Development」(SDマークが冠する)の出身。「Runner」やこの曲で幅の広さを証明したと感じつつ、もうあまり無茶はしなくなるのだろうなと少し残念ではありましたが。


 


 

 


 

 







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