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 『Six/Nine』は、BUCK-TICKの8枚目のオリジナル・アルバム。1995年5月15日にビクターエンタテインメントのInvitationレーベルよりリリースされました。前作『darker than darkness -style 93-』(1993年)よりおよそ2年ぶりとなる作品であり、作詞は櫻井敦司さんおよび今井寿さんが担当、作曲は今井さんおよび星野英彦さんが担当、BUCK-TICKによるセルフ・プロデュースとなっています。


 レコーディングは日本国内および国外の様々なスタジオで行われ、DER ZIBET所属のISSAYがボーカルとしてゲスト参加しています。櫻井さんによるダークな世界観を前面に出した作品であり、今井さんが音楽ユニットであるSCHAFTにおいて志向したデジタル、インダストリアルなアプローチやアンビエントの要素も加わっています。曲名もできる限り捻くれたものにするという方針のため日本語が多く使用され長いタイトルとなった曲もあるほか、全16曲で71分超となるBUCK-TICK史上最長のオリジナル・アルバムとなっています。 先行シングルとして「唄」および「鼓動」がリリースされた。収録曲「楽園(祈り 希い)」において「コーラン」の無断使用が発覚しイスラミックセンター・ジャパンから抗議されたために後に修正版がリリースされており、修正版のリリースと同日に「見えない物を見ようとする誤解 全て誤解だ」がリカットとしてリリースされました。 本作はオリコンチャートにて初登場1位となった。

 アルバムタイトルは今井さんが決定しており、磁石のS極とN極から選択した「S」と「N」という文字を使用する意図があり、当初は『S/N』というタイトルが候補に挙がっていましたが意味が分からないことから、さらに検討した結果数字の「6」と「9」が正反対になることで『Six/Nine』と決定されることとなりました。

 本作収録曲において櫻井さんは数曲で作詞に行き詰まっており、「見えない物を見ようとする誤解 全て誤解だ」はメンバーとの音合わせの際に「違うな」と思ったことから1日で書き直しを行い、「限りなく鼠」は支離滅裂であると述べたほか、「愛しのロック・スター」では第三者を中傷していると捉えられる恐れから悩み、DER ZIBET所属のISSAYにボーカルを依頼した際も「死にそうな声で電話してきた」と後に言われたと述べています。当時大槻ケンヂさんがPTSDに悩まされていたことを受け、櫻井さんも紹介された精神病院で診察を受けたところ医者から「超鬱だ」と診断されたと述べています。また、星野さんによる制作曲はイメージをつかみ取れず作詞が難航したとも述べています。その他、本作の制作には五木寛之さんの著書『生きるヒント』(1993年 - 1997年)が参考になったとも述べています。


 実験的で、最高傑作の呼び声も高い『Six/Nine』ですが、かなりヘヴィでダークな作品となっております。まず、BUCK-TICKを聴いてみようという方には決してオススメできません。『悪の華』だとか、『狂った太陽』が気に入ったら聴いてみていただきたいですね。前作の『darker than darkness -style 93-』もタイトル通り暗いですが、まだポップな部分が残ってました。まさか、暗闇より暗闇のまだ先へ行くとは…。


 


 


 


 


 


 




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