https://youtube.com/watch?v=tBTgCBTNjw0&feature=shared


 作詞・作曲は服部良一さん(作詞は村雨まさを名義)。吹き込みは1950年(昭和25年)2月11日、発売は1950年(昭和25年)6月15日発売。

 1949年(昭和24年)の日劇ショー(サンデー毎日主催)のために作られました。当時ちょうど入院していた服部さんを笠置さんが見舞い、新曲を頼まれた服部さんが頭に浮かんだのが上方落語の「無い物買い」であり、これをもとに詩を付け、5分以上の大作となりました。評判となりレコーディングされましたが、当時のSPレコードでは収録出来ないので短縮バージョンで行われました。立て続けに歌う複雑な歌詞に、流石の笠置さんも「ややこし、ややこし」とぼやいたのを、服部さんが面白がって急きょ曲に取り入れたといいます。笠置さんは下駄履きに買い物かごの扮装で歌い踊り、あまりの激しさにいつも下駄が真二つに割れてしまったそうです。 


 レコード売上は45万枚に達しました。 発売直後、笠置さんは服部さんとともに渡米しハワイのステージで「買い物ブギ」を歌い、大評判となりました。服部さんは「オッサン」、笠置さんは「わてほんまによういわんわ」と島民から絶えず声かけられ、果ては笠置さんは「オッサンガール」と呼ばれるようになりました。 笠置さんは本楽曲を1952年の「第2回NHK紅白歌合戦」で歌唱しました。 松竹映画『ペ子ちゃんとデン助』劇中に、今でいうプロモーションビデオのような映像(映像上でのタイトルは「買物ヴギ」)が存在し、その中には若き日の黒柳徹子さんも出演しています。東宝映画「トットチャンネル」ではこのエピソードを元にしNHKの歌番組に設定を変えています。 映画『ちびまる子ちゃん わたしの好きな歌』では、湯浅政明さん演出によるアニメーションで使われています。

 歌詞すべてが大阪弁であり、軽快なテンポで40品目の品物を歌い並べ「オッサン、オッサン」と連呼するなど斬新な内容で、いわゆる「立て板に水」の能弁を主題とするやり方は、洋の東西を問わず、特に日本では歌舞伎、落語、講談などの古典芸能から屋台の口上にまで多く見られます。服部さんはそれをブギにアレンジ、笠置さんが表現しました。 


 また、歌詞に仁丹という特定の商品名があるので、NHKでは歌われないことが多いですが、2010年(平成22年)7月26日放送のNHKラジオ深夜便「にっぽんの歌こころの歌」での「懐かしの歌謡スター 笠置シヅ子集」では、「仁丹」の歌詞の部分もそのまま放送されました。発売当初から大きな人気を博しましたが、その後、一部の歌詞が差別用語として問題視されるようになり、放送禁止となりました。

オリジナル歌詞について、現代では倫理的に問題があると判断されています。しかし、戦後の世相を反映した貴重な文化遺産として評価されています。

 本当にプロモーションビデオのようで、当時としてはとても斬新だったのではないでしょうか。

 多くのカバーやアンサーソングが存在しています。


  



  



 




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