https://youtube.com/watch?v=9BMmg-F9q0U&feature=shared


 1978年2月25日発売。キャンディーズの活動期間内ラスト・シングル。

 1977年の夏、人気絶頂となりつつあったキャンディーズは、突如解散を発表する。同年7月17日、日比谷野外音楽堂のコンサートのエンディングで、ランさんが大勢の観客に向かって「皆さん、今日は本当に、どうもありがとう」と感謝を述べた後、ミキさん、スーさんと寄り添いつつ号泣した。3人は涙を流し続けながら、ランさんが「私たち、皆さんに、謝らなければならないことがあります」、ミキが「ごめんなさい」、スーさんが「許してください」と、それぞれファンに対して謝罪する。それから「私たち、9月で解散します」と突然の解散を宣言。その時に、ランさんが泣き叫びながら発言した「普通の女の子に戻りたい!!」は非常に有名になり、当時の流行語にもなっています。

 歌詞中には「春一番」「わな」「アン・ドゥ・トロワ」など、シングル曲のタイトルが随所に入れられています。これは作詞者・阿木燿子さんからのはなむけであったといいます。また歌唱時の振り付けでも「ハートのエースが出てこない」「年下の男の子」「やさしい悪魔」等が、モチーフ的に登場しています。作曲の穂口雄右さんも、キャンディーズのこれまでの楽曲的要素を随所に織り込んだといいます。また、作曲は元々穂口さんと決まっていたわけではなかったのですが、阿木さんが「キャンディーズはやっぱり穂口さんじゃないかしら」と主張したことで起用に至ったといいます。このことが関係しているかどうかは定かではないですが、歌詞は穂口さんが作詞も担当した「春一番」から始まっています。 11月には「つばさ」がリリースされていますが、これはキャンディーズの意向に反してリリースされたものであり、またシングル曲として最後にレコーディングされた曲が「微笑がえし」だったこともあり、この曲がラスト・シングルとされています。 オリコンでは最初で最後の1位を獲得。シングル売上は累計で100万枚と、キャンディーズ最大のヒット曲となりました。「普通の女の子に戻りたい」発言を含めて、当時の人気アイドルがほぼ独断で解散を口にしたことは世間に衝撃を与えました。この電撃的な解散発表からキャンディーズの人気は沸騰し、ラストシングルの「微笑がえし」では、最初で最後のオリコン1位を獲得。それまでのシングルが1位を獲得したことがなかったため、ファンをはじめ関係者が解散までには1位を獲得させたいとする支援の後押しがありました。これは、現在でも語り草になっています。当時放送開始直後だった「ザ・ベストテン」でも、解散後も含め一月近くリクエスト一位を維持するほどでした。 長調の曲で、サビは3声和音と2声和音、それ以外はユニゾン、2声和音、3声和音の歌唱であり、ソロがありません。サビの和音は、レコードでは3人がほぼ均等の声の大きさになっていますが、ステージなどでの歌唱では主旋律を歌うスーが大きめに発声し主旋律を強調しています。ト長調で最後はⅥ度の偽終止。 当時の音楽番組では、1番目のサビ部分でセンターのランさんと左位置のミキさんとが、3番目のサビ部分でセンターのランさんと右位置のスーさんとが、それぞれ交替した上で歌唱していました。 穂口さんの要請によりこの曲は、初見でレコーディングを行あました。 レコーディングが終わりOKが出ると居合わせたスタッフが総立ちで拍手をしたといいます。またそれを見たメンバーも人目を憚らず号泣したといいます。穂口さんの証言によれば穂口自身も含めスタジオ内にいたスタッフ全員が泣いていたといいます。 「ベストテン」では前述の通り、解散後もランクインしており、番組宛に「三人の声が聞きたい」というリクエストがあったため、慰労も含めた海外旅行中にキャンディーズとして近況報告を行いました。その際、番組スタッフは国際電話を放送時間まで繋ぎ続けました(当時は国際電話は繋がりにくく一度切ると繋がるのに再度時間がかかったため)。その結果、電話代が数十万円に達していたといいます。


 「微笑がえし」に登場する自身の曲名(登場順) 

「春一番」 - 1976年3月1日発売9thシングル 

「わな」 - 1977年12月5日発売16thシングル ※歌詞中の表記は「罠」 

「ハートのエースが出てこない」 - 1975年12月5日発売8thシングル ※歌詞中の表記は「ハートのエースが出てきましたよ」 

「年下の男の子」 - 1975年2月21日発売5thシングル ※歌詞中の表記は「年下の人」 

「やさしい悪魔」 - 1977年3月1日発売13thシングル 

「アン・ドゥ・トロワ」 - 1977年9月21日発売15thシングル ※歌詞中の表記は「1 2 3アン ドゥ トロワ」


 阿木燿子さんのセンスも素晴らしいですね。

 ライバルのピンク・レディーがセカンドシングルの「S・O・S」以降、連続1位を重ねていたのに対し、キャンディーズは「春一番」の3位が最高でした。よく比較されていたみたいですが、ファン層は違いますよね。ピンクレディーの方が未来的な感じ。キャンディーズは古き良きアイドルグループというイメージでした。当時のことは回想VTRで観る程度で当然、覚えていないのですが、YouTube等で普通に視れてしまう時代が来ましたね。



 

 


 

 





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