https://youtu.be/vppKHuw5N1U


 『async』(アシンク、エイシンク)は2017年3月29日にcommmonsから発売された坂本龍一さんの20枚目のオリジナル・アルバム。オリコン週間20位。

 本作は坂本龍一さんのドキュメンタリー映画『Ryuichi Sakamoto:CODA』に描かれているように「非同期な音楽を作る」目標の下に制作。アルバムタイトルも「非同期」を意味する「asynchronization」の略称から採用しています。

 2010年代を掛けて普及してきたハイレゾ再生環境に対応するために、これまで使用してきた数多くのデジタル機材を撤廃し、アナログ機材を中心としたシンプルな制作環境で制作されている。元は「架空の映画のサウンドトラック」というコンセプトがあり、一度は作り上げるも、2014年に坂本さんが中咽頭癌に罹患。治療と療養を経て回復すると、すべて作り直されました。 2016年12月29日、坂本の公式サイトに「Ryuichi Sakamoto: SN/M比 50%」のメッセージを掲載。翌年2月17日、本作の特設サイトを開設し、そこで「あまりに好きすぎて、誰にも聴かせたくない」という坂本さんの意向と、それにともなう事前の音源公開を一切行わない旨を表明。さらに坂本さんの足跡を辿る「予習」と、各界著名人によるニューアルバムの「予想」を公開しました。

 本作発売直後の2017年3月31日、J-WAVEの自身の番組「RADIO SAKAMOTO」の特番として「J-WAVE SPECIAL RADIO SAKAMOTO EXTRA 〜坂本龍一ニューアルバム『async』緊急生試聴会〜」を放送。ラジオにてアルバムの全容を公開しました。

 4月4日 - 5月28日、ワタリウム美術館にて「Ryuichi Sakamoto|async 設置音楽展」を開催。本作の5.1チャンネルサラウンドミックス版を、高谷史郎さんの映像とともに鑑賞するフロアや、アピチャートポン・ウィーラセータクンによる短編映像などで構成されました。また、美術館の1階では来訪者が付箋にてコメントを寄せられ、その抜粋である「解読」と、一部コメントに対する坂本さんの「返信」が、本作特設サイトに掲載されました。 4月25・26日、ニューヨーク・パークアベニュー・アーモリーにて、本作収録曲を演奏するライヴを開催。後にその模様を編集した映画『坂本龍一 PERFORMANCE IN NEW YORK : async』が、翌2018年1月27日より公開されました。 イギリスの『FACT』誌がThe 50 best albums of 2017の1位に本作品を選びました。


 4曲目収録の『ZURE』では、東日本大震災で校舎が被災した宮城県農業高等学校の倉庫にあった「津波ピアノ」が使用されています。


 『戦メリ』や『energy flow』のようなキャッチーなメロディはここにはありません。まるで環境音、アンビエントによる受難曲のように悲痛なムードが漂っています。癌を経験された影響でしょうか。死の匂いを感じます。かなり実験的で、聴く人を選ぶアルバムに感じました。しかし、アルバム1枚で、90年代以降のゴダール作品や、タルコフスキーの作品などの映画作品を観たかのような重厚感。でありながら、それこそ、美術館で流れていても違和感無いかもしれない。個性的ですが、生活に溶け込むサウンドとミュージックの間のようと形容したら良いのかな。しかし、もっとリピートしないと、この作品は理解できないのかな。

多分、50年後、100年後も普通に聴ける音楽だと思いました。


 高揚感とかを求めたい時は逆効果かも。リラックス効果はかなり感じますが、場合によっては滅入ってしまうかも。


 


 

 


 



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