https://youtu.be/l_1-ZF6adRk


 「NEO UNIVERSE/finale」は、19作目のシングル。2000年1月19日発売。オリコン週間1位。

 前作「LOVE FLIES」以来約3ヶ月ぶりとなるシングル。1994年のメジャーデビュー以降ではバンド初となる両A面シングルとなっており、インディーズ時代を合わせると通算2作目のこととなった。また、メンバー4人それぞれが作詞又は作曲を担当した楽曲が収録されている唯一のシングル作品となっています。 本作の表題曲「NEO UNIVERSE」は、打ち込みを多用したエレクトロ・ポップ要素の強い楽曲となっており、この当時にkenが作曲した作品の中では、珍しく明るいポップスに仕上げられています。kenは1999年に発表したアルバム『ark』『ray』に関するインタビューで、「なんか周りから過剰に明るい曲を求められてるような空気を感じたとたんに、もう全然書けなくなって、明るい曲が」と語っており、今回の制作では意識的に明るい曲を書いたといいます。本作発売当時のインタビューで、kenは「明るい曲を書こう」「メジャーのコードから始まる曲をつくろう」と考えていたと明かしています。この曲は、本作発売の約2週間前となる2000年1月1日から、女優の一色紗英さんが出演する資生堂の口紅ブランド「ピエヌ」CMソングに起用されています。

 

 もう一つの表題曲である「finale」は、ブリストル独特のダークなサウンドを盛り込み、暗く儚い印象を抱かせるメロディアスなバラードに仕上げられています。また、この曲は、本作発売の3日後となる2000年1月22日に公開された、仲間由紀恵さん主演の東宝配給映画『リング0 バースデイ』主題歌に起用されており、作詞を担当したhydeは映画に向けて歌詞を書き下ろしたといいます。なお、L'Arc〜en〜Cielとしてはこれがバンド初となる実写映画への楽曲提供となりました。ちなみに、映画『リング』シリーズへの楽曲提供の依頼は、前作『リング2』を製作していた頃にもL'Arc〜en〜Cielに話があったのです、この曲の作曲を担当したtetsuya曰く「その時はスケジュールが合わなくて実現しなかった」そうです。2020年9月20日にNHK-FMで放送されたラジオ番組『サウンドクリエイターズ・ファイル』の「パーソナリティーの好きな映画や映画音楽を紹介するコーナー」において、R-指定(Creepy Nuts)が上記映画とこの曲をセレクトしています。この番組において、R-指定は「『リング0 バースデイ』を俺の中で名作たらしめているのが音楽なんですよ。主題歌っていうかエンディングもすごい悲しいんですよ。怖い歌でもあるんですけど、そんぐらい貞子の愛情が深かった」とコメントしています。『リング0 バースデイ』はホラーというよりも、特殊能力を持った貞子の悲恋や苦悩、何故、井戸に落ちなければならなかったかというエピソードが描かれていますね。悲しい物語。個人的には、近年の貞子の扱いはちょっと残念です。


 このシングルは、両A面の『finale』との対比が面白かったですね。ポップで明るい陽の『NEO UNIVERSE』とダークで暗い陰の『finale』。両曲ともL'Arc~en~Cielらしい。





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