『Stock』は、中森明菜さんの12枚目のスタジオ・アルバム。1988年3月3日にワーナー・パイオニアよりリリースされました。オリコン週間2位。

 過去3年間に明菜さんのシングル候補楽曲として制作された中から華やかな楽曲を集めたスタジオ・アルバムで、1988年3月3日にLP (L-12652)とコンパクトカセット (LKF-8152)とCD (32XL-193)の3形態で同時発売されました。本作の帯にも、「AKINA "IN THE GROOVE" アナザー・シングルスとも呼べる珠玉の10曲を集めたニュー・アルバム!」との記述があります。このアルバムはシングル楽曲を収録していません。『Hotwax presents 歌謡曲 名曲名盤ガイド 1980's』の馬飼野元宏さんはこのアルバムの楽曲的特徴について「ロック・テイスト」と指摘し、『オリコン・ウィークリー』では、「激しさ、パワー、スピード感という3大要素をフィーチャーして構成されたアルバム。」と解説しています。本作3曲目の「CRYSTAL HEAVEN」には、女優の浅野ゆう子さんを迎え、YUKOのペンネームでこの楽曲で詞を提供していました。シングル「AL-MAUJ (アルマージ)」発売の際、宣伝の一部でこのアルバムのタイトルを『FIRE WATER』と告知していました。

 本作リリース後の1988年7月20日より、本作と次作スタジオ・アルバム『Femme Fatale』を引っ提げた全国コンサート・ツアーFemme Fataleを開催しました。また、本作収録曲は音楽番組でも披露されました。1988年8月19日放送のテレビ朝日系の音楽番組『ミュージックステーション』では本作2曲目の「夢のふち」を、翌年の1989年2月22日放送のフジテレビ系音楽番組『夜のヒットスタジオDELUXE』と同年3月3日放送の『ミュージックステーション』では本作1曲目の「FAREWELL」がテレビ披露されました。

 『オリコン・ウィークリー』は本作について、今後の明菜さんの方針を示した作品とも言え、一段とシャープな女性心理をリズムに乗せた作品と評しました。『CDジャーナル』は本作について、性的な艶っぽさを感じさせると指摘した上で、「アキナの真骨頂発揮のアルバム」と批評し、各収録楽曲について、いつ頃製作されたものかを推測するのもファンにとっては楽しみの一つだと付け加えました。『Hotwax presents 歌謡曲 名曲名盤ガイド 1980's』の馬飼野元宏さんは「本盤の楽曲のクオリティもシングル曲と比肩するほどに高い。」と批評しました。


 明菜さんのシングル選考はし烈を極めたと言われていますね。「アナザー・シングルス」と言われる通り、どの曲もクオリティが高いですね。ただ、シングルから漏れたのは、ロック色が強すぎる曲たちだから?

 90年代以降の曲も歌声に明菜さん独特の艶はありますが、一番絶頂にあったのは、この頃でしょうか。明菜ビブラートを堪能したかったら、このアルバムかな?


 








 



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