https://youtu.be/WfMEHQjHdH4


 『King & Queen』は、布袋寅泰さんの5枚目のアルバム。1996年2月26日発売。オリコン週間1位。

 ソロデビュー時から銘打っていた『GUITARHYTHMシリーズ』を一旦終了させ、2枚のベスト盤をリリースした後の作品。「King & Queen」というフレーズ自体は、既に1995年初頭から布袋さんの頭の中にあったといいます。『GUITARHYTHM』シリーズとは違い、明確なコンセプトがないアルバムとなっており、様々なタイプの楽曲が収録されています。このような作品となった背景には「今までプロとして何十枚という作品を作ってきたから、もうレコードを作る前にほとんど完成形が見えてしまっていた。それがつまらなくて今回はそんなものを壊したかった」という草案がありました。また『GUITARHYTHM』時代には敢えて抑えていたというメロディアスな要素を前面に押し出し、全体的にポップな世界観となっています。 また本作について布袋さんは「『GUITARHYTHM』という作品群は、俺が自分と向かい合って自分自身の扉を開いてきたという世界。でも今回は相手がいる音楽。伝えたい相手と言葉がある。これがまったくもって違うところ」としており、「ひとりひとりにそれぞれキングとクイーンの椅子があると思う。課せられた運命やまっとうすべきものがあって、何かを貫いた者だけが手に入れることができる椅子があるんだと」「お前の自信が主役なんだ、お前がワン&オンリーなんだってことを言いたい」といった想いも語っています。 憧れのギタリストであるブライアン・セッツァーと初の共演を果たしました。当初セッツァーはスケジュールの関係でレコーディングには参加できない可能性が濃厚だったとされますが、布袋さんの「いま俺と一緒に演らなかったら後悔するぞ」という強気の言葉に後押しされて来日が実現したというエピソードがあります。最終的にはセッツァーが「今度のストレイ・キャッツのアルバムは布袋にプロデュースして欲しい」とオファーをするまでに意気投合しました。 現在のところ、オリジナルのスタジオアルバムでは最大のヒットを記録しています。


 レコーディングに当たり、知人の画伯に「スタジオの内装を芸術的空間に変えてほしい」と依頼し、ブース内に様々な色の布を張り巡らせるなどのインスピレーション・アートで飾り付けを行ないました。完成後は「白の部屋はギターの部屋」「青の部屋は作詞の部屋」「赤の部屋は歌う部屋」といった具合でレコーディングが進められました。


 初回生産分のみでピンク・青の布製BOX、またピンク・青のビニールケースの4種類の仕様があり、またCDのカラーケースも赤・青・黄・緑の4種類の仕様でリリースされました。僕はピンクの箱買いました。

 アルバムリリース後に「命は燃やしつくすためのもの」をシングルカットしており、先行シングルの「スリル」と「ラストシーン」と合せ、これらすべてのシングルにPVが制作されています。


 『ヒットチャートに挑んだ時期』ってこのあたりの作品のことを言うのだと思いますが、確かに聴きやすい、ポップな曲が多いですね。『GUITARHYTHM』時代はやっぱり布袋さんはボーカルが…と思っていましたが、このアルバムの頃にはあまり気にならなくなってました。歌詞はこのあたりから説教くさい曲が増えたという意見もありますね。やっぱりチャートに挑むということは、多くのリスナーに訴えかけなければいけないから歌う対象も広がってそうなっていってしまったのかもしれません。僕は個人的には、最初の『GUITARHYTHM』の次に好きなアルバムです。

 この音のポップさの反動か、次にライブアルバムを挟んで、『SUPERSONIC GENERATION』という問題作?が待ってますが。


 

   




 



 



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