『BAD COMMUNICATION』は、B'zの1枚目のミニ・アルバム。1989年10月21日にBMGビクターより発売されました。

 キャッチフレーズは「エンドレスで、かまわない。止めるまで、DANCE空間。DANCE ORIENTED SPECIAL」。 本作からディスクレーベルが専用デザインになります。初回盤のみCDケースを入れる紙製の箱が付いており、外からCDのレーベル面が見えるようになっているため、CDケースの中にある紙が入っていません。また、このケースの裏ジャケット(ディスクトレイとケースの間の紙)は収録曲が表記されている物と表記されていない物が存在します。 同時発売されたカセットテープ版には、表題曲「BAD COMMUNICATION」のオリジナル・カラオケが収録されています。また、発売時に同時に製作されたプロモーション用7インチシングル(レコード)には、日本語ショートバージョンと英語ショートバージョンが収録されており、クラブ配布用の12インチシングル(レコード)には、英語ロングバージョンと、インストゥルメンタル(オリジナルカラオケ)が収録されています。12インチシングルのレーベルには、「Words&music:B'z」と記載されており、ジャケット裏面にスタッフの表記が全て外国人(要はデタラメ)の表記となっています。 B'zは、本作の発売と同時に積極的なプロモーション活動を始め、ブレイクのきっかけを作りました。しかし、収録曲は3曲とも7分を超えていることや、メンバーにとって遊び心や実験的な試みとしてリリースしたものであったため、ギターの松本孝弘さんは本作がヒットするとは全く思っていなかったといいます。本作は1枚目、2枚目のオリジナル・アルバムがヒットせず、松本は「だいたい3枚目くらいのアルバムでヒットすれば結構いいみたいな時代だったんだよ。3枚目が厳しいとちょっとやばいかなって感じ」と語っており3枚目のオリジナル・アルバムをヒットに繋げるための布石だったと語っています。ボーカルの稲葉浩志さんも、本作がヒットしたことについて当時は理解出来なかったといいます。

 オリコンアルバムチャートでは初登場15位、最高位12位(1991年1月28日付)であり、100位以内に163週(1989年10月30日付〜1993年9月20日付。その期間中、9回にわたって100位圏外へ落ちている)チャートインしています。1992年3月9日付においてオリコンでの累計100万枚突破を達成している。ちなみにオリコンアルバムチャートにおいて、10位以内に一度も入らずにミリオンヒットを達成した作品は本作と『Kind of Love』(Mr.Children)のみ。

 本アルバムの表題曲である『BAD COMMUNICATION』は、ロック・ダンスビート曲で、様々な音をサンプリングしています。 楽曲タイトルについて稲葉さんは、「半端じゃない、生半可じゃないコミュニケーションと言う意味で使いたかった。」と語り、詞の内容については「歌詞はありがたくない表現で書いている。それを聞いて反対に『あぁ、やっぱりコミュニケーションって必要なんだ』と思ってくれると嬉しい。」と語っています。 富士通「FM TOWNS」CMソングのタイアップがついた経緯として、本作をレコーディングしているスタジオの隣で偶然宮沢りえさん出演のCM曲の制作をしており、上手く曲が出来ないところに松本さんが呼ばれ、「松本達の新曲を持って来てくれ」と言われて何となく提出したのが採用のきっかけだった。松本さんは「運がよかった」と当時を振り返っています。また、この曲がきっかけでフジテレビ系の音楽番組『夜のヒットスタジオ』に出演し、これがB'zとしてのテレビ番組初出演となりました。 前述のクラブ配布用の英語バージョンを制作した際に、そちらが有線の洋楽チャートに載ってしまい先に英語バージョンが有線で流れていた。そのため本作が発売後B'zは「BAD COMMUNICATION」を日本語でカバーしているグループと勘違いされていました。 この曲のギターリフはレッド・ツェッペリンの「トランプルド・アンダーフット」と酷似しているため盗作との指摘があり、その酷似性と知名度からB'zの盗作疑惑において代表的な存在とされています。 ライブでは多く演奏されているが、その際は原曲とは大幅に異なるハードロック風にアレンジされています。


 まあ、盗作云々に関しては、どうしても、そのミュージシャンのルーツとか趣味が出てしまいますね。ツェッペリンとか、エアロスミスとか、誰もが知ってるめちゃくちゃメジャーなバンドから持って来てるのだから、確信犯であり、そんなに騒ぐほど、本人たちからしたら重要なことではないのでしょうね。僕は彼らの音楽で、ブリティッシュロックやアメリカンロックを聴く入り口となったので、結果的に広がって良かったと思ってます。


 冒頭の女性の英語、「Well, I really don't know how to say but I guess I love you」は、

“ええと…どう言えばいいのか本当にわからないわ。

でも私は、あなたを愛してるんじゃないかと思うの。”みたいな感じだそうです。名前も知らない女性と恋愛ごっこ(肉体的関係)をしているが、これで良いのか?と自問自答している、ちょっと常識ハズレな男なのかな?今の快楽を失いたくなくて、一夜だけの関係を繰り返す。

「Give me your guitar(キ・ミ・は・ギ・タ・ー)って凄いセンスですね。この時点でもう才能爆発。さすが太陽のKomachi Angelって言葉を生み出した人。かなりセクシャルな歌詞だなというのは当時、中学生の僕にも何となく分かりました。

 


 よくTM NETWORKと一緒にしたり、見分けがつかないという人に会ったんですが、TM NETWORKは、一部を除いてこんなにギター前で鳴り響いてないですね。まあ、松本孝弘さんはTMのサポートメンバーだったので、影響は確かに受けてますよね。ビジュアルとか打ち込みサウンドだとか、手法は影響は受けたのでしょうけど、趣旨は違いますね。稲葉浩志さんと宇都宮隆さんはヴォーカルスタイルも全く違いますし。ただ、似てると言ってらっしゃる方は、このあたりから、『BREAK THROUGH』、『BE THERE』辺りのことを言ってらっしゃるのかな。


 それにしてもB'zの『Get Wild』がどんなアレンジになるのか興味津々です。

 

 




 



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