『RISKY』は、B'zが1990年11月7日にBMGビクターからリリースした4作目のオリジナル・アルバム。このアルバムは、後にBMGルームス(現:VERMILLION RECORDS)の設立に伴い、発売権がBMGルームスに移行しています。
B'z初のシングルと同時発売ではない単独アルバム作品。 1990年10月4日から翌年2月10日にかけて、アルバムツアー『B'z LIVE-GYM '90-'91 "RISKY"』が行われ、その最中に発売されました。
アルバムタイトル「RISKY」には「危険(リスク)を冒してでも『とあるもの』を手に入れる」という意味が込められています。松本孝弘は「いい意味で期待を裏切らないといけない」とコメントしました。 ハードロックサウンドとデジタルビートの融合を試みたアルバム。90年代初頭のB'zは打ち込みを多用したダンスビート路線が主流でしたが、本作が同路線としては現時点で最後のアルバム。ミックスとマスタリングにマドンナやスティーヴィー・サラスを手がけたジェイソン・コーサロを起用しており、過去の作品よりサウンドがハードになっています。また、各曲の曲間がほとんどありません。
前作『BREAK THROUGH』の後に発売されたシングル曲4曲のうち「BE THERE」と「太陽のKomachi Angel」がアルバム未収録となりました。なお、7thアルバム『The 7th Blues』までは直近に発売されたシングル1作のみの収録でしたが、アルバム収録曲として制作された「愛しい人よGood Night…」が急遽シングルカットされたことから、本作のみ先行シングルが2作存在します。 本アルバムから、松本さんはサウンドプロデュースのみならず、全面プロデュースを手掛けています。
映像作品『FILM RISKY』には本作のプロモーション・ビデオに加え、レコーディング風景やオフショットなどを見ることができます。 B'zのアルバムでは初の首位を獲得。本作以降に発売されたオリジナル・アルバムはすべて首位を獲得しています。また、自身のオリジナル・アルバムでは初めてミリオンセラーを記録した(オリコン調べ)。
このアルバム、僕が15歳の時のアルバムです。次の『IN THE LIFE』はポップス、『RUN』ではロック寄りになりましたが、その前にTM NETWORKから影響を受けた打ち込みダンスビートとロックサウンドを融合させた感じでしょうか。次のミニアルバム『MARS』もそうですが、このあたりが無ければ、僕はB'zをそんなに聴いていなかった気がします。ある意味、この先末永くB'zを聴いて行こうと思った不思議なアルバムでした。ちょっとこんなにも永く第一線にいるとは思いませんでしたが。
『Easy Come,Easy Go!』なんかは当時は何の違和感もなく、聴いていましたが、『太陽のKomachi Angel』とは明らかに方向性が変わってますね。「愛しい人よGood Night…」は、シングルでは初の洋楽ロックバンドがやる大味なバラードだし。かなりダンスビートとロックが高次元で融合したアルバムだなと今でも思います。
『GIMME YOUR LOVE -不屈のLOVE DRIVER-』、『HOT FASHION -流行過多』等、今なら書かないであろう若き稲葉浩志さんの歌詞も面白いですね。『It's Raining』は、稲葉さんが演じてますね。
このあたりでオリコン1位にもなり、B'zらしさを極めた感があります。僕にとってはこの次のミニアルバム『MARS』あたりまでで一区切り。嫌いになった、飽きたのではなく、新しい驚きを与えてくれることになります。頂点を極めたB'z。歌詞が哲学的に変化して行き、ちょうど10代後半を迎える自分には人生のバイブルのようになって行きました。
