https://youtu.be/G03tH7A_tEU


 『Atomic Heart』は、Mr.Childrenの4枚目のオリジナルアルバム。1994年9月1日にトイズファクトリーより発売されました。オリコン通算3週1位。

 累計343.0万枚を売り上げ(オリコン調べ)、Mr.ChildrenのCD作品では最高の売上を記録。また、発売当時の邦楽アルバムで歴代最高売上を記録しました。さらに、日本国内における男性アーティストのオリジナルアルバムで歴代最高売上を記録しています。本作の初動売上は85.2万枚で、オリコンチャートにて初動売上が100万枚を突破せずに累積売上が300万枚を突破したオリジナルアルバムは本作のみ。

 前作『Versus』から1年ぶりのアルバム。小林武史さんは本作から方向性が恋愛路線から精神論へと変化してきたことを指摘しています。桜井和寿さんもタイトルについて訊かれた際に「今までのMr.Childrenにあったロマンティックでセンチメンタルな部分をどこかで排除したような詞を書いてみようというのがあって。科学的な目というと大げさかもしれないけど、たとえば人を愛する気持ちというのはどういうことなんだろうとか、(中略)全体の切ない気持ちというよりも、局部局部に視点を持っていって考えていて。」と語っています。

 ジャケットはブルーバックに白文字で「Mr.ChildrenAtomic Heart」と小さく表記されているのみで、本アルバムの収録曲「innocent world」の仮タイトルが「innocent blue」であることから、ブルーバックが採用されました。アートディレクターは信藤三雄さん。初回限定盤はブルーのプラスチックスリーブに水色のカラーCDケースが収納されている仕様であり、歌詞カードの表紙は表記のない水色の無地。

 当時、寮生活で『Atomic Heart』が売れて、ミスチルの過去作品が出回る現象がありました。確か、世間的にも過去作品がチャート再浮上していたような。『Kind of Love』とかと聴き比べると明らかにラブソングオンリーから哲学的なメッセージが増えてきましたね。次回作から明らかに病み期に入ってしまいます。『Atomic Heart』のこの中間的な空気好きでした。

 このアルバムは非常に好きな曲が多いのですが、『Dance Dance Dance』「Round About 〜孤独の肖像〜」『Over』がお気に入りてますが、全曲捨てがたい。


 1994年といえば、僕は東京へ出た年。池袋のCDショップで『Atomic Heart』の初回限定盤が山積みになってるの見たんですが、あれが全部売れてしまったんだなあ。