https://youtu.be/v2SlpjCz7uE


 地上の星/ヘッドライト・テールライト」は、37作目のシングル2000年7月19日発売。

 NHK総合テレビプロジェクトX〜挑戦者たち〜』の主題歌として作られました。また、同番組のエンディングテーマには両A面曲の「ヘッドライト・テールライト」が起用された。同番組の主要な視聴者である中高年を中心に、幅広い支持を得るに至りました。2005年12月28日、みゆきさんは『プロジェクトX』の最終回に出演し、スタジオで「ヘッドライト・テールライト」を熱唱しました。

この2曲は元々、アルバム『短篇集』(2000年11月15日発売)にのみ収録される予定だったのですが、すでに2曲がオンエアされていた『プロジェクトX』を見た(曲を聴いた)ファン等からのシングル化の要望を受け、急遽アルバムに先行する形でシングルカットが決まった経緯があります。同アルバムの他、ベスト・アルバム『Singles 2000』にも収録されています。

本曲のきっかけはプロジェクトXのプロデューサーが、企画の段階で中島みゆきにテーマ曲を依頼するつもりでいたことにある。実はプロデューサーの頭の中には1998年にリリースされた『命の別名』の歌詞があり、プロデューサーによると『「無名の人に光を照らす」という番組のコンセプトに合った曲を作れるのは、中島みゆき以外には考えられなかった』といいます。最終的にヤマハ側から断られるものの、諦めずオファーした結果、みゆきさんがプロデューサーの熱意に応える形で本曲を書き上げました。

 2002年の『第53回NHK紅白歌合戦』にみゆきさんが初出場し、極寒の黒部川第四発電所地下道からの生中継で同曲を歌唱しました。ところがその際みゆきさんは、途中2番目の歌詞を一瞬ど忘れし、さらに間違えてしまうハプニングがありました。歌詞がテロップ(字幕スーパー)で表示されるので、歌詞が違っていた事がすぐに分かってしまい、NHK側もみゆきさんが歌詞を間違えたその瞬間、テロップを慌てて消したものの、翌2003年元日付のスポーツ新聞には「みゆき 歌詞間違えちゃった」の見出しが躍ることになりました。この放送がきっかけでオリコンシングルチャートで急上昇し、1位を獲得したことを始め、様々な記録を残すこととなりました。また放送終了後しばらく、CD店でシングルCDが品切れの状態が続きました。さらに、シングルを買えなかった人が同曲収録アルバムの『短篇集』や『Singles 2000』を買い求めたため、それらも同様に品切れの状態が続きました。

その他、当初は「初出場にして紅組トリおよび大トリでの登場」になるのではないかとも報道されましたが、「締めの歌はNHKホールから送りたい」(チーフプロデューサーの並木正行)という理由により、紅組トリでの出演は見送られました。発売以降174週連続でオリコンシングルチャート100位圏内チャートインを果たしました。『プロジェクトX』の最終回後の2006年1月16日には、2004年2月2日以来のオリコンシングルチャート100位圏内返り咲き(66位)を達成し通算オリコンシングルチャート100位圏内チャートイン記録を183週に延ばしました。

 また、本作がオリコンシングルチャートで1位を獲得することで、みゆきさんは1970年代の「わかれうた」(1977年)、1980年代の「悪女」(1982年)、1990年代の「空と君のあいだに」(1994年)、「旅人のうた」(1995年)、そしてこの曲と、4つの西暦10年代に亘ってのオリコンシングルチャート1位という記録を達成。この記録を持っているのは同一名義ではみゆきさんと後に達成するサザンオールスターズの2組(異なる名義を含めば松任谷由実さんが達成)。

2024年4月6日から18年ぶりに『プロジェクトX〜挑戦者たち〜』が『新プロジェクトX 〜挑戦者たち〜』として復活し、オープニングテーマは「地上の星」の新収録版となる「新・地上の星」を使用、エンディングテーマも「ヘッドライト・テールライト」が引き続き用いられます。

 『地上の星』は記録の話が多くなってしまいますが、まあ、みゆきさんの紅白歌合戦出場はひとつの事件だったかも知れませんね。僕は昔からどちらかというとユーミンよりみゆきさんの方が好きで、他にも良い曲あるから、みんなに聴いてほしいなあと思ってました。

 これ、今、考えれば、GLAY、L'Arc~en~Ciel、サザンオールスターズと同日発売だったんですよね。初登場15位だったんですが、結果的にその3組より売れてしまいました。

 最近、この曲の歌詞が染み入るようになりました。僕は他人から一見してわかりづらい障がいを持ってます。意外に人知れず、そんな見えない障がいを持ち戦っている方、多いんです。形として見える障がいが大変なのもよくわかりますが、一目で見えない、理解しづらい苦労というのもあります。この曲を聴いた時、ふと、そんなことを思いました。そんな人たちに光を当てても良いのではないか。

 昔に比べて行政を始め、世の中は理解しようという姿勢は見え始めていますが、まだまだです。後、自分の本意ではなく、不遇な時代に就職難が当たってしまった世代にも。思わぬ掘り出し物に光が当たっていないかもしれません。




 

  

 

  



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