よくあるメンタル書き換えの手法で、
「その当時の出来事を思い出し、
感情を感じ切りましょう。」
というものがありますよね。
私、この手法が苦手でして💦
というのも、
・過去の記憶があまり思い出せない
・感情を感じ取る力が弱い
という2つの悩ましい特徴を持っているのです。
人は幼少期に
養育者と「気持ちのつながり」を持つことが
心の育ちに深く関係するということが分かっています。
アタッチメント(くっつく)と言います。
心理学では、愛着と言われています。
小さな子どもは、
不安なときや怖いとき、
すぐ親などの身近な人にくっついて安心し、
心を立て直そうとします。
このくっつく相手は、
特定の誰かである必要があります。
信頼できる誰かとのアタッチメントを繰り返すことで、
「信頼感」や「自己肯定感」といった
一生涯にわたる心の土台がつくられてきます。
赤ちゃんが初めて会う親戚に
抱っこされて大泣きしているシーンって
見たことありませんか?
親戚では大泣きするけど、
お母さんが抱っこすると
赤ちゃんは泣きやむでしょう?
あれです。
で、私の場合。
散々ブログに書いていますが、
私は毒親育ち。
養育者自身のトラウマや欲求解消のために
子供という存在が利用されている関係の場合、
子供は親に振り回されます。
当然子供は混乱します。
さらに、
自分の不安や助けて欲しい気持ちが
満たされることはないため、
乳幼児期の段階で
・絶望
・見捨てられ不安
・断絶(養育者とつながれない)
という死に直結するような圧倒的な感情に
直面することになります。
もう、子供には受け止めきれないわけですよ。
その結果、
どうしようもない感情や欲求を切り離し、
感じないようにすることで生き延びるのです。
「感じない」という生存戦略を取ると、
「あまり小さい頃のことを覚えていない(思い出せない)」
という状態につながります。
なぜなら、
出来事と感情がセットになって、
初めて『記憶』として蓄積されるから。
私は感情を切り離してしまったので、
出来事とその時の感情がくっついていません。
だから今「過去の記憶を…」と出そうとしても、
引き出すための鍵(感情)がうまく機能しないのです。
その当時、
全く感情がなかったということではありません。
確かに感じていたものはある…と思う。
でも私の中には、
「感情が湧いたらすぐに無くすべし」
という設定があるので、
あっという間に“無”に戻ります。
感情をしっかり感じ切るだけの
“間”がないのです。
だからね、
「記憶を振り返り、感情を味わい尽くす」って
私にとってはかなり難易度が高いブロック解除法なんですよ。
ブロック解除の方法はたくさんありますので、
記憶や感情が出てこなければ
他の方法で心を楽にしてあげればいいのですが…
私のように「感じること」をやめてしまった方は、
まず「感じることをやめるほど、必死に生きた自分」に
「よく生きたね。
頑張ったね。もう大丈夫だよ。」
という声掛けをしてあげてください。
本当は守られるべき時期なのに、
何度も絶望と不安を味わいながらも、
必死で生きようとした結果なのだから。
「よく生きたね~」
そうやって声をかけ続けていると、
少しずつ感じる力や感情が戻ってきます。
感じる力も感情も、
本来はあって当たり前のものです。
ありとあらゆる“幸せになる方法”は、
「感謝や喜びを“感じましょう”」とか
「心地よさを“味わいましょう”」と
推奨されますよね?
で、それをやろうとするでしょ?
でも私のように「感じる」をやめてしまった人は、
心地よさ・喜びなどを感じようとすればするほど、
「ダメだ!無くさなきゃ!捨てなきゃ!」って
なってしまうんですよ。
強烈な矛盾を抱えて、
走り続けることになるのです。
過去の感情を感じ、
記憶を捉えなおすことは
とても有効な手段です。
できるなら、やった方が良い。
心地よさや喜びなども、
感じることができるのなら、
どんどん感じて体に留めた方が良い。
だけどそれが出来なかったり、
苦しかったりするのなら、
「感じること自体を、やめていないだろうか?」
ということを振り返ってみてください。
ちなみに私は、
自分がブロック解除をしていく中で
「早く感情を捨てなきゃ!」と焦っていることに気づき、
そこから“感情の切り離し”に気づくことになりました。
幼少期が苦しかった方で、
上手く感情を出せない・感じられないという方は、
じっくり丁寧に「感じること」を許可していってください。
ここをやるだけでも、
安心感が増していって、
「生きてていいんだ。大丈夫。」という気持ちで
日々を送れるようになりますよ。
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