詩人の谷川俊太郎さんが、
11月13日にお亡くなりになりました。
国語の教科書で知ってから、
図書館で本を読んだりしたなぁ…
92歳か…
ご冥福をお祈りいたします。
*─────────────*
なんでこの話に触れたかと言うと、
最近「本を読む」ということの重要性を
ひしひしと感じているからなんです。
先の衆議院議員選挙や
先日の兵庫県知事選でもそうでしたが、
“ネット上の情報”によって
今までとは違う動きがありましたよね?
選挙の結果の良し悪しではなく、
ネットやSNSの情報と
有権者の動きや世論形成に関しての話ね。
特に兵庫県知事選はわかりやすかったよね。
話の内容の真偽…
これまでの経緯や事実確認…
これをした人が、どの程度いたのだろう?
情報というのは、
表現ひとつで見え方が全く異なります。
“人にささる言葉”を使えば、
人間の心はあっという間に動かされます。
だから広告があるわけだし、
コピーライターやマーケターという人が
存在するわけです。
これを政治に持ち込まれたら…?
どれだけ『表面的な言葉』に気づき、
『裏の意図』を見抜くことができるだろうか?
繰り返すけど、
「当選した人が、有権者をだましていた」とか
「闇の勢力が…」みたいな陰謀論的な話じゃないよ!
「どこまで言葉を敏感に感じ取れるのか?」
「相手の言葉に違和感を感じた時、自ら思考し、情報を精査する力はあるか?」
こういうことを言いたいのね。

気持ち悪くなるほど情報があふれる時代だけど、
ここから先の『情報』というのは“玉石混交”です。
つまらないものが混じっているくらいなら、
まだ救いがあるんだけどさ…
・間違っているもの
・明らかに混乱させることを意図したもの
こういったものも、どんどん混ざってきます。
考える力だけでなく、
・言葉通りに読む力
・言葉の裏にある“意図”や“文脈”を汲み取る力
・自然な言葉遣いか否か(言葉の響きに不自然さはないか)
こんな力も必要になります。
教えてもらうという前提でいる人や
論破することを良しとするコミュニケーションにハマっていると、
自信満々で話す人が目の前に現れた時に
あっという間に思考停止しちゃうよ?
そんな時代だからこそ、
「本を読もう」なんですよ。
ここでいう『本』というのは、
詩や物語や歌集などのこと。
文学作品を読んで、
純粋に心が震えた瞬間に出てきた言葉に
たくさん触れてみよう。
美しい日本語をたくさん自分の中に蓄えて、
「心を豊かに柔らかくしておこうよ」ってわけ。
自発的に湧き出る言葉ってものに
たくさん触れて、感じて、考えて、想像を膨らませてみる…
できたら、感想を自分の言葉でまとめてみるんですよ。
もちろん新聞や新書などを読むなどして、
社会の情報に慣れておくことも
大切ではあります。
考える力・調べる力・その元となる情報を
常に更新しておくことは必要だ。
でも、情報ってそれだけではないでしょ?
あなたが今読んでくれている文章も、
『情報』なわけですよ。
私が「情報をかぎ分けられる力をつけよう!」という
意図をもって書いているこの文章も
“情報”なんですよ。
みんなが情報発信する時代だからこそ、
言葉への感度を上げる“国語力”が必要なのです。
本、読もう?
強い言葉や、言い切る表現だけが、言葉じゃないよ?
自分で好きだなと思う本を読んで、
言葉の世界に浸ってみてね!
