心理的安全性の高め方(松村亜里著)  より

 

 

 

 

私たちはつい、

 

失敗と成功を別々の道に考えてしまいますが

 

実は同じ方向にあるのです。

 

 

 

「失敗を歓迎します!」と人に伝えてもいいし、

 

失敗したときには

 

「成功に近づいている」と考え、伝えることもできます。

 

 

 

失敗は宝なのです。

 

 

 

 

「失敗」とはネガティブなイメージがある言葉ですね。

 

後悔、恐怖、羞恥心、劣等感、絶望・・・

 

少し大げさかもしれませんが、このような感覚が沸き上がるのではないでしょうか。

 

 

 

「失敗」の対である「成功」ですが、よく言われているのは「成功者は普通の人の何倍もの失敗を経て成功を掴んでいる」ということ。

 

成功者は失敗にもめげないメンタルを持っているのかもしれませんし、そもそも「失敗」の定義や前提が違うのかもしれません。

 

また、「失敗しても大丈夫」だと思えるような自己肯定感があったり、失敗しても励ましてくれたり温かく見守ってくれる人がいるという安心感があるのかもしれません。

 

 

 

私自身、「失敗」はとても怖いし恥ずかしいことだとずっと思ってきました。

今もそういうところはあるかもしれませんが、そういうところも含めて自分を受け入れられるようになってきています。

 

そもそも、ネガティブな感情があっても当然であり、本やネットに紹介されている理想像通りであり続ける必要性もないとも思っています。

以前は何か情報を得ては、理想像とは違う自分に落ち込むところがありましたが泣き笑い

 

失敗と成功が同じ方向にあるように、ネガティブな感情とポジティブな感情も二分化する必要はなく、自分の人生の目的に向かっていればどちらも味わう感情であると捉えています。

著書とは直接関係ありませんが、森田療法という精神療法の考え方がとても参考になりました。

 

 

 

著書には失敗した時の望ましい対処についても記載されていました。

 

 

①やってしまった事柄より、今の気持ちに注目する

 

②能力でなく、行動やプロセスに注目する

 

③「理想の未来」と「そこへ行く方法」に注目する

 

「失敗」にフォーカスせず、悔しかった、残念だ、などという素直な気持ちを抑圧しないことで気持ちを緩められる方が良さそうですね。

 

能力ありきで失敗と成功が生じるという考え方をしてしまうと、失敗したときには=能力がないという自己卑下的な捉え方になってしまう可能性がありますので要注意のようです。

成功したときだけ自分を認められるというのは、つまり条件付きでしか自分を認められないということなので、「行動」や「プロセス」にフォーカスして自分を労ったり、次につなげる視点を加えていくことの方が大切と言えるようです。

 

 

 

現代は、「今すぐ」「たった〇日で」「効果絶大」「人生激変」のような刺激的なキャッチフレーズで、心身の健康含めあらゆる分野のノウハウが売り買いされるような時代ではありますが、自分の力で建設的に人生を切り開くには、目的意識と行動へのフォーカスは欠かせない物であると、改めて思う事のできる著書でした。