色々な商品の品薄が続いているようです。

 

ホットケーキミックスなどの粉系やバターやドライイーストやベーキングパウダー。

きっとおうちで過ごしている家族のために、皆さん色々考えて各家庭でお菓子を作ったりパンを作ったりしているのかなぁと思うと少しホッコリした気持ちになります。ですが、日常的に購入していたものがパタッとなくなると困ったな…という気持ちになるのも本音です。

 

パン作りが趣味の姉は、食用品の買い出しの時にイーストを買おうとしたところ、すっかり売り切れでかなりがっかりしていました。

 

 

人は、選択の自由を外部から脅かされると、これに抵抗しようという気持ちが生まれるそうです。

これを心理的リアクタンスと言うそうです。

 

「無いと思うと欲しくなる」というやつです。

 

今まで生きてきてこういう心理になったこと、たくさんあります。

でもこの心の仕組みを知ると、なんだか急に冷静になれます。

 

きっとマーケットは常に、この心理を使った企業の戦略で溢れているんですよね…

 

20代前半頃までは、欲しいと思ったものを我慢出来ないタイプでした。

さらに、在庫がないと聞いた時にはもうほぼほぼお取り寄せしてたような。

 

歳を重ねるにつれて、無駄にすることへの罪悪感が増し、物欲が無くなって来ました。

分かりやすいのは旅先での買い物。若い頃は「ここでしか買えない」とか「せっかく来たから」とか思ってよく精査もせずに必要のないお土産まで買っていたんですが、最近はこの見極めがうまくなったような気がします。旅行していても昔に比べて「なんか買わなくちゃ」という焦りを感じずにゆっくりと土地や食べ物を楽しめるようになりました。

 

 

そして「足るを知る」という言葉を大事にするようになりました。

 

何かが「無い」と焦るのではなく、自分には「足りてる」と思うと心の満足感がすごいんです。

 

経験とともに、この心理的リアクタンスを無自覚ながらどこか理解して気持ちの処理が出来るようになったのかもしれません。

 

 

 

無いと思えば無い。あると思えばある。

 

 

 


 

イーストが無くてお困りの方、強力粉と薄力粉と塩を水で混ぜて捏ねて切って茹でるとめちゃくちゃ美味しいうどんができます!

捏ね作業はホームベーカリーにお任せでもOK。

 

ベーキングパウダーが無くてお困りの方、ベーキングパウダーの中身は重曹と酸性剤で保存中にこれらが化学反応を起こさないよう緩和剤として乾燥でんぷんが入ったものです。生地に食用重曹(タンサン)を入れお酢などの酸を少し加えるとシュワシュワっと反応が起きて生地がふっくら膨らみます。重曹だけでもOKですが、重曹は加熱しても生地の中に炭酸ナトリウムが残ってしまい苦みや臭みといったアルカリ性の独特な味わいがあります。酸を入れることは、これを中和させる効果もあります。

 

そもそも強力粉も薄力粉もなんにも無くてお困りの方、卵を白身と黄身に分けて砂糖を入れてよく泡立てて焼くとケーキになります。

 

白玉粉や片栗粉はあるよって方、これがあればたくさんの種類の和菓子が作れます。

私は近いうちにこれらを使って「くるみゆべし」を作って『おうち茶房』する予定です。

 

 

「無いと思うと欲しくなる」の心理。

普段なら困らないですが、コロナの不安も相まって物流に支障を来すほどになっていますね…

今のSNSの仕組み的に、いいことでも悪いことでも、ひとつの事象にみんなが集中してしまう傾向があると思います。

 

それによる品薄。

不安を感じたりマイナスな思考にならず、代用できるものを探したり人と違うものに目を向けたりすることが重要になってくるのかな…と感じています。

もちろん日常的に使っているものは、無くなれば私も買います。でも必要な分だけ。

 



「満足することを知っている人間が本当に豊かな人間」であることを忘れずに、この自粛生活で自分と戦い自分を信じ、本当の強さみたいなものを手に入れることが出来ればいいな~と…久しぶりに語ってしまいました。

 

 

(私から)いつも大歓声が上がるうどん生地のびよよよよ~んでお別れです。