ツルスカヤたん NHK杯EX
冒頭のセリフで一瞬「まさか…もはや我々にエテリから逃れる術はないのか…!!」となりかけましたが、最後まで見たらものすごく素敵なEXでした(?)小道具のランプの色が絶妙すぎるっ(*^O^*)緑のランプって普通あまりないと思うんですが、ここでその色を選んでくるセンスが凄いと思いました。黒×緑の組合せってジェーニャ(プル)の初演ニジンスキーといい、言葉で言い表せないような何かがある気がします。黒×赤はひりひり熱くて毒々しい、黒×青は全てを吸い込むような静謐、などの形容詞が思いつくんですが、黒×緑はどうも言葉が浮かばず、それなのにどうしようもなく心惹かれるのがあるのが不思議です。あえて言うなら魔術的、凄みがある、とかになるのですが、緑それ自体には魔術的で凄みがある雰囲気をほとんど感じないのに黒を合わせるとそうなるのがこれまた不思議。ともあれこの色合わせ、大好き…ランプを持っている間はランプを動かすでもなくただ胸の前に据え、手以外だけを動かして滑っていますが、なんだか新鮮でいいです。ツルスカヤたんの所作は腕遣いが特徴的だなあと思ってたんですが、こうして見てみるとフリーレッグの使い方やスケーティングも特徴的というか、独特のエフォートレスな感じがしっかりとあります。ここからは好きな振付が多いのでGIFで('ω')両手ひらひら。前言撤回、やっぱりツルスカヤたんの特徴はまず何より腕遣い。前も書きましたが、彼女の腕は何となくキムヨナっぽくもあります。ツルスカヤたんの腕ってマジで、風にたなびくような水にたゆたうようなしなやかさですね…FSの3Lz+3T後にもLFIで滑る部分がありましたが、腕の動きのせいかFSの方がより鋭い印象で、こちらは優しい印象になってる気がします。ダブルふわり。ツルスカヤたんの腕から大きな大きな世界が広がっていくのが見えるぞ…フリーレッグの柔らかな動きと、腕のラフな動きの組み合わせが何とも言えない。このラフさがここからの力強い歌声に似合ってると思います。足元のぎゅって感じがいいですね。腕を下ろす時の力強さも♪SPのStSqの上半身反らす振付もこんな感じでやってほしいです。SPはあえてカクっとした感じにしてるのかもしれませんが。https://gifmagazine.net/post_images/1301531(容量オーバーのためリンクで)ロングスパイラル!!!ChSqかどこかでやってくれよ!!!!!これやったら絶対ChSqのGOE伸びると思う…どうでもいいですが、アラベスクスパイラルを右足軸でやる選手って何気に珍しい(たぶん)ですね。FSのLSp前の振付もこんな感じで(ry次のスピンに上手くつながらず流れが途切れてしまってるのはあれですが、この動き自体は、何かが溢れ出るようで本当に美しいです。https://gifmagazine.net/post_images/1301537(これもリンクで)スーパーウインドミルタイム。試合のスピンからウインドミルがなくなってしまった腹いせか(?)それにしてもツルスカヤたんのウインドミルって深いし速いし滑らかだし、何よりこんだけ回っても全然軸がぶれないんですね…構成上やむを得ないっぽいとはいえ、試合で見られないのは残念です。いっそChSqにコレオスピンとして入れてくれてもいいのよ??この佇まいである。彼女は、微妙な柔らかい動きがすごく上手いと思います。このEX、試合よりずっと動きがリラックスしてて、所作の美しさもスケーティングの伸びもバリバリ増しているように見えました(現地でご覧になった方もおっしゃってるので間違いなくそうなのだろう)。そして、今までに見たことがないツルスカヤたんでした。個人的に今季の演技、特にFSの後半はいまいち音楽を表現しきれてない?ように見えていて、怪我からの復帰でジャンプを戻すのも大変だろうし表現にまで手が回ってない部分もあるのかな、それに大体まだシニアデビューしたばかりなのだし…などと思っていたためこのEXを見てビビりましたw試合の演技は緊張感やエレメンツに注意が集中することに加え、FSはおそらくスタミナ面で難しいところがあるのではないかと思いますが、このPCS面での進化をぜひ試合で発揮できてほしいです。なんかこのEXを見て、今まであまり見えてこなかったFSの完成形みたいなものの片鱗が見えた気がします。そういえばフェブラリーの完成形も見てみたかったなあ…正直フェブラリーにもどこか「表現しきれてなさ」みたいなのを感じてたんですが、やはり試合の緊張感+スタミナ面、が大きかったのですかね。