こんにちは!!前回の投稿から一週間ほど空いてしまいました。何をしていたかというと、トルクメン人の家にあそびに行っていました。さて、このブログにちょくちょく出てくるトルクメニスタン、一体どこ?って感じですので、少し紹介しておきます。
トルクメニスタンの地図です。「スタン」と聞くと、アフガニスタンのイメージが強く、危ない国と思いがちですが、実際はそんなことはありません。「スタン」というのは、○○人の国、という意味なだけで、アフガニスタンとは関係ないです。
地図を見るとわかるように、カスピ海に接しています。アストラハンはカスピ海北岸にあるので、距離的にもそう遠くはありません。そんなわけですので、アストラハンにはたくさんのトルクメニスタン人(トルクメン人)がいます。
土着トルクメン人(数世代前からアストラハンに住み着いている)の集落もいくつかあります。
トルクメニスタンは簡単に言うと鎖国しており、「中央アジアの北朝鮮」とか呼ばれています。実際は、これも間違いで、豊かな資源と低犯罪率(イスラム教では泥棒をはじめとする犯罪がことごとく禁止されています。)を誇り、国民の満足度はかなり高いそうです(あくまでトルクメン人の話です。実際に行ったわけではありません。)
トルクメニスタンの国旗。世界の国旗の中で一番複雑な模様らしいです。左側のややこしい模様は、トルクメニスタンの諸民族を表しているとか。
さて、そんなトルクメニスタン出身のトルクメン人の同級生に、先日食事に招かれました。トルクメン料理をふるまってくれるというので、喜んでお邪魔してきました。
以前、中央アジア料理特集の記事を書いたように、私はすでにかなり中央アジア料理には精通している方だと思っていましたが、今回は聞いたことのない食べ物が出てきました。
これはイシュリャキという、薄いピザです。薄いピザ生地の間に肉と野菜が入っていたのですが、これがとてもおいしかった。油を使い惜しまないからでしょうね。
はい、これはカイジリという野菜とクレープの皮をニンニクとトマトと様々な調味料で煮込んだ料理です。これも、ニンニクとスパイスが絶妙に利いていて、とても美味でした。
さて、私はこの二皿でもう満腹になってしまいました。カロリーも高いですし、量もかなりありましたから。
しかし、友人は止むことなく料理を作り続けます。私は尋ねました。
「あ、あのさ、もうお腹いっぱいだわ。ちょっと休んでいい?」
そうしたら友人、
「ああもちろん、横になってて、今次の料理準備してるから。食べて食べて食べて寝れば健康間違いなしだよ!」
話聞いてた!?
そう、中央アジア人のもてなしというのはこうなのです。食べきれない量の料理を出してきます。もちろん、おなかがいっぱいになれば残してもいいのですが、日本人の性格的に、わざわざ作ってくれたものを無下に断ることはできません。結局、この日は休んだり、ジュースを飲んだり、散歩をはさんだりしながら、合計5皿を完食しました。フードファイトでした。さすがに当分中央アジア料理はいいかなってなりました(笑)中央アジア人の家に遊びに行くときは、食べ過ぎに気を付けないといけません。
食事しながら彼とたくさんはなしました。彼は軍隊での義務兵役2年と仕事の後に大学に入学したので、私より何個か年上です。いろいろ面白い話が聞けたので、箇条書きしていきます。
・なぜ、トルクメン人は外国人準備学部に一年を費やさなければいけないという条件(つまり、正規の4年に加え準備学部1年合計5年大学生をやらないといけない)にありながらロシアの大学に入学するのか。
➡トルクメニスタンの大学は非常に学費が高く(慶應より高そう)、社会人の平均収入月500ドルでは到底まかなえない。更に、ロシアの学位は就職の際に強いらしい。
・トルクメニスタンは本当に危なくないのか
➡イスラム教で犯罪が禁止されているため、本当に犯罪発生率が低いらしい。死刑もなく、刑務所もほとんど使われないとのこと。
・トルクメニスタンの鎖国について
➡そもそも、トルクメン人は自分の土地が大好きなので旅行をしたいという気もあまり湧かないらしい。鎖国も、治安維持には役立ってる、とのこと
などなど、非常に興味深い話がたくさん聞けました。
トルクメニスタンでは、給料はそう高くないものの、何にも追い立てられることなく、悠々と暮らすことができたそうです。日本とは真逆ですね。
今回は謎の国トルクメニスタンについて、アストラハンで得られた情報をまとめてみました。ではでは~