こんにちは!先日、アストラハン州のはずれにあるリマンという、カルムイク(モンゴル系の人種)人の町に遊びに行ってきたので、そのことについて書きます。
リマン(Лиман)の位置情報とメイン観光スポットの仏教寺です。アストラハン州の中心地から二時間ほどで着きます。もうほとんどカフカ―ス地方(チェチェンとかがある地方)ですね。まず、なんでこんな辺鄙な場所に行ったかというと、リマンに仏教のお寺があるという話を聞いたからです(上の写真)。ロシアは勿論キリスト教の国なので、仏教のお寺は非常に珍しいです。しかも、ウラジオストクとかならまだわかりますが、こんなヨーロッパやウクライナ、カフカス地方にほど近い場所に仏教寺が!?というわけで、実際に見に行こう!!と思っていってきました。いちおう、チラっと述べられているだけですが、リマンについての日本語の記事も一件だけ発見しました。
出発地のアストラハンバスターミナル。規模は小さいですが、モスクワやカザフスタン行きのバスも定期的に出ています。
交通手段は当然このマルシュルートカです。これに二時間乗るのは正直少しきつかったです。
授業の後に行ったので、着いたのは夜でした。小さな町ですが、永遠の炎(戦死者を祀っている)がありました。
リマンでは、以前アストラハン大学で日本語を勉強していたカルムイク人の友人の家に泊めてもらいました。
家のキッチンにあった日干しの魚。近所で買ってきて、家でこしらえたそうです。美味しかった。
こちらは自家製ジュース。家の庭で作っているベリーを漬けて作ったそうです。自然の味がしました。
さて、この日は夜も遅かったのでさっさと寝てしまいました。翌朝、友人の家族と一緒にリマン唯一のバザール(屋外市場)に買い物に行きました。
これがバザールです。食べものや家具など、日常生活に必要な品が普通より安く買えます。野良犬がたくさんいますが、吠えたりかんだりしません。完全に町の一風景としてなじんでいます。
このお店は??
肉屋ですね。すごいワイルドな売り方をしています。何グラムか言うと、切って売ってくれます。肉はその辺でとってくるそうです。
こういう店もあります。南ロシアのバザールではこれが普通です。
小麦粉とか砂糖とかも売ってます。売ってるのはカルムイクのお婆さんですね。
さて、バザールでの買い物を済ませた後は、お寺ですね。
いやもう、ほんとになんでこんなところに仏教のお寺が、って感じなんですが、中にはちゃんとチベット仏教のお坊さんもいて、お経を唱えていました。残念ながら中は撮影禁止でした。チベット仏教なので、日本の仏教と多少の違いはありますが、まぁだいたい似た雰囲気は感じられました。
ちなみに、カルムイク人というのは、モンゴル人の仲間で、別名オイラト人といいます(こっちの方が馴染みがあるかも)。モンゴル系なので、日本人に顔が少し似ています。彼らは、複雑な経緯でこの地に住み着いたのですが、仏教信仰はその過程でも残ったようです。そのため、この町にだけは仏教徒が多く住んでいる、というわけです。人口の半分ほどが仏教徒だとか。
車で移動していたら牛に出会いました。乳牛だそうです。羊やラクダも普通にいるらしいのですが、残念ながら出会えませんでした。
泊めてもらった家の前から撮影。空が広い。
ここに泊まりました。すごく快適。お金持ちになったらこういう土地にこういう家を建てたいものです。
この日の食事はグレチカ(ソバの実)でした。ロシアはなんとソバの生産大国で、日本とは違いこのようにして食べます。でも、日本人の口には合わないかもしれません。私は好きです。
これはアストラハン州リマン地区の知事が仕事をする、いわゆるホワイトハウスです。
ホワイトハウスの正面から撮影。空が広い(笑)
さて、今回はじめてロシアの田舎町に足を延ばしてみたわけなのですが、とても快適でした。友人がずっと案内してくれたのもとても幸運でした。ここでは、何にもせかされることなく、伸び伸びと暮らせるようです。もちろん、給料の良い仕事などはないのですが、家さえ持ってしまえば、そう悪くない生活ができるようです。本当に、ある程度お金があれば、このような場所に暮らしたいなぁ、、と思いました。
さて、帰りは…
これは、「バスのチケットが売り切れました」という意味です。仕方なくバスでずっと立って帰りました。すごくキツかったです。。
キツかったので、途中下車したりしました。これは、イクリャノエという町で、アストラハンから1時間ほどの場所にあります。目的があったわけではなく、バスで揺られながら立ってるのが本当にキツかったので降りただけです。
以前述べたように、レーニン像はどんな小さな町にもあります。さすがにイクリャノエのレーニン像は、アストラハンのレーニン像に比べると小さかったですが。
教会を見つけました。夕方だったのでもう閉まっていました。
イクリャノエは他にはあまり見どころはなさそうでしたので、次のバス(一時間後)で直帰しました。
ロシア内の仏教については、実はもう一つたくさんの信者がいる町を訪れたことがあるので、そのうち記事にします。それでは。