オーストラリア北部準州のほぼ中央に、
マカティーという地域があります。
この国は核兵器や原子力発電の燃料になる
ウランを沢山輸出していることは
前回の記事に書きましたが、
輸出したウランが利用されたあとに出る『ゴミ』、
放射性廃棄物を国が再び受け取り、
そのゴミを捨てる場所をどこにするか、が
今、問題になっています。
去年はじめに、マカティーという場所に
白羽の矢が当たり、
その土地の「伝統的土地所有者」である
アボリジニの一家族が買収され、
ほぼその地になることが決まりました。
が、法律自体はまだ国会で可決されておらず、
この家族以外にあと3家族、
伝統的土地所有権を持っているという
公式記録書類が新たに発見され、
現在、国会と裁判所の二箇所で
その正当性が問われています。
5月半ば、予算会議が国会で開催される前週に
マカティーに近いテナントクリークという町で
行われた、反対デモに参加してきました。
その直後に行われた予算会議では、
反対派の政治家数名がなんとか頑張り、
法案の可決を先延ばしにすることができました。
恐らく来月、6月には通ってしまうであろう、この法律。
哀しい事に反対派の声は小さく、
法律自体は来月可決がほぼ明確です。
でも、反対運動はこれからが本番。
オーストラリアに原発はありませんが、
研究用の原子炉がシドニーに1基あり、
その周辺に核の専門家が集まっています。
非常事態の対応を熟知している専門家がいる
シドニー近辺ではなく、
何故僻地のアボリジニコミュニティーが
建設地になっているのか、
その問いに対する明確な答えを
推進派は一度も出したことがありません。
これも、日本や米国フランスほか、
原発を多く抱える国が
この国の社会的弱者に与えている災害です。
私たちが日々膨大な量の電気を消費するために
原発の恩恵など一度も受けたこのない地域の人々が
放射能汚染の危機とこれから先数十万年もの間、
対峙して生きていかなければならない状況が
生み出されています。
この、原子力発電に対する世界の異常な執着は
一体どこから来るのでしょう。
この産業が生み出す取り返しのつかない
被害やリスクを
一体どれだけの人が、知らされているのでしょうか。
原子力は、原発から始まるのではない。
燃料を採掘するウラン鉱山、
それを輸送する過程、
原子炉が生み出すゴミ、
そしてその遺棄場、
全ての段階を包括的に理解した上で
「本当に原子力産業は必要なのか」
について、意見交換がなされなければならないと
思います。
Alice Springs。
ここから車で5時間北上した場所がテナントクリークです。
Alice Springsは通常真っ赤な土で覆われた
砂漠なんですが、
今年は異常に雨が降り、
大地は緑に染まっていました。
ここから日帰りもしくは1泊ツアーで
ウルルー(白人の言葉でエアーズロック)を
訪れることができます。
美しい木と空のコントラスト。
風の音と鳥のさえずりだけが辺りを包んでました。
テナントクリークでのデモ集会の様子。
この土地に代々すむ部族の長老たちが
「先祖から大切にしてきた土地を
絶対に放射線で汚したりはさせない」
と強く訴えています。
反対運動家達が作った7mある巨大な放射性
廃棄物用ドラム缶を真似たバルーンを背景に
集合写真。
この様子はメルボルンやシドニーのメジャーな
新聞の記事にもなりました。
子供たち。
かざした手には「STOP!/NO!」という
意味が込められています。
廃棄物は何もない、誰もいない場所に捨てられる
わけではなく、
法律が可決されれば、こんな無邪気で元気な
子供たちが住む地域のすぐそばに、
最短でも300年の間、大したセキュリティ対策も
ないまま、“管理”という名前の“放置”をされる
ことになります。
男の子たちの集合写真。
カメラと私の肌の色(白でも黒でもない)に
興味深々でした。
部族の伝統的な踊りを踊る長老(女性)たち
を見守るその家族
「淡水カラス貝を見つけたんだよ!」と
得意そうな女の子。
彼女たちが泳ぐ場所に、手をとって
連れて行ってくれました。
「素手で魚を捕まえられるんだ!」と
得意そうな男の子。
みんな無邪気でフレンドリーで、
放射性の脅威さえ、まともに知らない子供たち。
電気の恩恵さえ、日本人の私に比べたらほんの微量しか
受けていない子供たちの町が
どうして原発のゴミの責任を押し付けられなければ
ならないんでしょう。
廃棄施設の建設承諾書に署名した家族には
1200万ドルのお金が与えられるそうで
その前金を既に彼らは受け取っているそうです。
でも、この金額は、この先“300年”分の、土地借用金。
300年。
ゴミ廃棄場もウラン採掘場も、
その殆どが原住民アボリジニの居住区や聖域です。
その買収の仕方や今まで行われてきた数え切れない
不当で不正な取引や強制的な処置の話を聞いていると
本当に心が苦しくなります。
この運動を先導するダイアンとマーク。
どんなに状況が悪化しても、彼らや彼らを支援する
仲間は、最後まで諦める様子もありません。
「本当の戦いは、これから。
この場所でまず平和的な方法でバリケードを張るんだ」
そうです。
私もできる限りの方法で、彼らの運動をサポートしたいと思っています。
マカティーという地域があります。
この国は核兵器や原子力発電の燃料になる
ウランを沢山輸出していることは
前回の記事に書きましたが、
輸出したウランが利用されたあとに出る『ゴミ』、
放射性廃棄物を国が再び受け取り、
そのゴミを捨てる場所をどこにするか、が
今、問題になっています。
去年はじめに、マカティーという場所に
白羽の矢が当たり、
その土地の「伝統的土地所有者」である
アボリジニの一家族が買収され、
ほぼその地になることが決まりました。
が、法律自体はまだ国会で可決されておらず、
この家族以外にあと3家族、
伝統的土地所有権を持っているという
公式記録書類が新たに発見され、
現在、国会と裁判所の二箇所で
その正当性が問われています。
5月半ば、予算会議が国会で開催される前週に
マカティーに近いテナントクリークという町で
行われた、反対デモに参加してきました。
その直後に行われた予算会議では、
反対派の政治家数名がなんとか頑張り、
法案の可決を先延ばしにすることができました。
恐らく来月、6月には通ってしまうであろう、この法律。
哀しい事に反対派の声は小さく、
法律自体は来月可決がほぼ明確です。
でも、反対運動はこれからが本番。
オーストラリアに原発はありませんが、
研究用の原子炉がシドニーに1基あり、
その周辺に核の専門家が集まっています。
非常事態の対応を熟知している専門家がいる
シドニー近辺ではなく、
何故僻地のアボリジニコミュニティーが
建設地になっているのか、
その問いに対する明確な答えを
推進派は一度も出したことがありません。
これも、日本や米国フランスほか、
原発を多く抱える国が
この国の社会的弱者に与えている災害です。
私たちが日々膨大な量の電気を消費するために
原発の恩恵など一度も受けたこのない地域の人々が
放射能汚染の危機とこれから先数十万年もの間、
対峙して生きていかなければならない状況が
生み出されています。
この、原子力発電に対する世界の異常な執着は
一体どこから来るのでしょう。
この産業が生み出す取り返しのつかない
被害やリスクを
一体どれだけの人が、知らされているのでしょうか。
原子力は、原発から始まるのではない。
燃料を採掘するウラン鉱山、
それを輸送する過程、
原子炉が生み出すゴミ、
そしてその遺棄場、
全ての段階を包括的に理解した上で
「本当に原子力産業は必要なのか」
について、意見交換がなされなければならないと
思います。
Alice Springs。
ここから車で5時間北上した場所がテナントクリークです。
Alice Springsは通常真っ赤な土で覆われた
砂漠なんですが、
今年は異常に雨が降り、
大地は緑に染まっていました。
ここから日帰りもしくは1泊ツアーで
ウルルー(白人の言葉でエアーズロック)を
訪れることができます。
美しい木と空のコントラスト。
風の音と鳥のさえずりだけが辺りを包んでました。
テナントクリークでのデモ集会の様子。
この土地に代々すむ部族の長老たちが
「先祖から大切にしてきた土地を
絶対に放射線で汚したりはさせない」
と強く訴えています。
反対運動家達が作った7mある巨大な放射性
廃棄物用ドラム缶を真似たバルーンを背景に
集合写真。
この様子はメルボルンやシドニーのメジャーな
新聞の記事にもなりました。
子供たち。
かざした手には「STOP!/NO!」という
意味が込められています。
廃棄物は何もない、誰もいない場所に捨てられる
わけではなく、
法律が可決されれば、こんな無邪気で元気な
子供たちが住む地域のすぐそばに、
最短でも300年の間、大したセキュリティ対策も
ないまま、“管理”という名前の“放置”をされる
ことになります。
男の子たちの集合写真。
カメラと私の肌の色(白でも黒でもない)に
興味深々でした。
部族の伝統的な踊りを踊る長老(女性)たち
を見守るその家族
「淡水カラス貝を見つけたんだよ!」と
得意そうな女の子。
彼女たちが泳ぐ場所に、手をとって
連れて行ってくれました。
「素手で魚を捕まえられるんだ!」と
得意そうな男の子。
みんな無邪気でフレンドリーで、
放射性の脅威さえ、まともに知らない子供たち。
電気の恩恵さえ、日本人の私に比べたらほんの微量しか
受けていない子供たちの町が
どうして原発のゴミの責任を押し付けられなければ
ならないんでしょう。
廃棄施設の建設承諾書に署名した家族には
1200万ドルのお金が与えられるそうで
その前金を既に彼らは受け取っているそうです。
でも、この金額は、この先“300年”分の、土地借用金。
300年。
ゴミ廃棄場もウラン採掘場も、
その殆どが原住民アボリジニの居住区や聖域です。
その買収の仕方や今まで行われてきた数え切れない
不当で不正な取引や強制的な処置の話を聞いていると
本当に心が苦しくなります。
どんなに状況が悪化しても、彼らや彼らを支援する
仲間は、最後まで諦める様子もありません。
「本当の戦いは、これから。
この場所でまず平和的な方法でバリケードを張るんだ」
そうです。
私もできる限りの方法で、彼らの運動をサポートしたいと思っています。