3月23日、24日にとよたコント大会vol.1を無事開催することができました。コント大会の構想は数年前、もっと気軽に誰もが参加できる演劇イベントがやっぱり必要だと思い、コロナ禍、なんとなく元気がなくなった社会に、今届けるべきは笑いであり、また、富良野塾の最初の講義のテーマが笑いであったように、笑いは演劇人、特に劇作家にとって学ぶことの多いテーマであり、観客にとっても、観やすくきっと演劇との出会いの最初の一歩になってくれると、そんな諸々を思ったことによります。一昨年、豊田市民文化会館内に多目的ホールが新設され、そこをぜひ活用してほしいとの声もあったのが最後の一押しとなり、昨年のちょうど今頃、企画書を書き、文化振興財団に共催の相談に行きました。内容的には賛同してもらったものの、しかし共催はタイミング的にも難しいとなり、結果演劇協会単独での事業となりました。とりあえず5団体ほど参加団体がいれば成立すると考え、脚本が書ける人材数名に声をかけたのですが、笑いというテーマに関心は示すものの、逆に自信がないと何人かに断られ、それでも5名程度が賛同してくれて、早速開催日を調整するものの、これが予想外に難航し、ようやくみんなが参加できそうだとなったのが年明けの3月。会場の豊田市民文化会館多目的ホールの予約は8カ月前からなので、7月までは場所も決められず、よって参加団体の公募もできず、しばらくは動けなくなり、7月の抽選で運よく会場を確保することができ、ここからようやく開催に向けた本格的な準備に入ることができました。公募の結果、最終的な参加団体は10団体。11月から月1回程度の参加団体による実行委員会を重ね、僕も内2本の作品の作・演出を担い、月3程度の稽古を3カ月ほど重ね、本番を迎えました。

本番では、イベント全体を通してのゲネもできず、幕間のMCなど参加団体持ち回りでかなりアバウトでぶっつけ本番な部分も多かったのですが、それが結果的にはいい味となり、両日とも満席で、誰一人欠ける事なく、思い描いていた通りのまさに笑顔溢れるいいイベントになったと思っています。心配した収支も、なんとか赤字にはならなかったという感じ。客席の観にくさや、制作面では課題もあるのですが、それでも、来年も、開催したいと思っています。参加団体が集まるのか、会場が希望の時期に押さえられるのか、そもそもついてきてくれる人がいるのか、分かりませんが、それでも、このイベントは継続することに意味がある、そんな気がしているのです。続けることで、見える景色がある。小さな小さな試みですが、この街を少しだけ変える、そんな未来を夢見て、これからも応援、頂けましたら。