息を吸うより
止めていたほうが楽で
止め続けられはしないのだけれど
吸いたくなくて

吐いて
吐いて
空っぽになって
そこで止めて
一瞬だけ楽になって

小さな死を感じる

嫌々ながらまた吸った空気が
僕を蘇らせるまで
安らぎを感じる

吸って 吐いて 止めて
吸って 吐いて 止めて

それはただの
何も知らぬ人間の遊び
浅はかな遊興

それでも
この浅い呼吸は
ささやかな抵抗となり

痛みの世界から
僕を救い出す