私たちの願望は、逆暗示になっている。恐るべし。 | スピリチュアル人間学

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スピリチュアルな視点から、自己啓発・成功哲学など広い意味での人間学を構築していきたいと思います。キーワードはセレンディピティそしてシンクロニシティ。

古今東西の宗教・哲学・精神科学の知識を拾いながら、喜助愛楽な人生が創造できますように。

エミール・クーエ(1857-1926)の自己暗示療法をご紹介します。
クーェは今から100年程前に活躍した臨床心理学者です。このころはフロイトやユングと同じ時代ですので、潜在意識に関する論術としては古典的なものですが、昨今の学問の細分化の悪弊を受けていないという意味では、逆に新鮮です。

自己暗示とは、患者が実現したいと思う考えを意識的に選び、それをなんとかして意識下に伝えようとすることを意味しています。

 自己暗示理論
① ある考えが精神を独占してしまった場合、その考えは実際に肉体的状態もしくは精神的状態となってあらわれる。
② ある考えを意志の力で押さえつけようと努力すれば、その考えをますます強めてしまうだけである。
自己暗示の特質として、
無意識とは、
①記憶の集積所 ②力の貯蔵庫 ③肉体的機能を監察する役割を果たす ④無意識に睡眠はない

要点1  ある考えが精神に提示されたとしても、精神に受容されない限りはけっして現実にはならない

基本法則  「意識に入ってくる考えは、無意識によって受け入れられたら、かならず現実に変わり、今後の生活の中で永続的な要素となる
① われわれの意志や選択のおよび得ないところで起こる無意識的な自己暗示
② われわれが実現したいと思う考えを意識的に選び、無意識に伝えようとする誘導自己暗示

ここでいう、ある考えとは広い意味を持っています。常識、観念、迷信、誰かが言ったこと。テレビやラジオ、新聞での言葉、親や兄弟から受けた概念、心の癖など数え上げたら切りがありません。マーフィーはこのことを「大衆の心」と呼んでいますし、ユングの言う「集合意識」でもあります。

 つまり、自己暗示とは毎日、生まれてから無意識的に行っていることでもあるのです。 そこで、中村天風師は、毎日寝る前に「観念要素の更改」を行うように言っていますが、この無意識的な自己暗示を避けるためなのです。
「体を浴場で洗うように、心も毎日洗濯(まさに暗示の選択です。)しないでどうするんですか。:天風師」

「ある考えが受容されるか排斥されるかは、その考えにつながって連想される考えが、同質の感情を伴うか、異質で、相反する感情を伴うかによって決してしまう。」

「想像力(無意識の考え)と意志があい争っている時、勝者は常に想像力(無意識の考え)の方であり、その強さは意志の2乗に正比例する」

「意志と思考が調和して、自分はそうしようと思うし、またそうできる。といえるときわれわれは完全な状態に入れる」

「自己暗示の際に努力を要するということ自体が、克服されなければならない障害物のあることを立証している」

 「目的を果たすための方法をいちいち暗示する必要はない。目的についての考えを心の中に満たしてやるだけでよい」

「目的にいたる最も容易なコースをわれわれのために敷いてくれる」

「成功の秘密は、成功を確信し、期待しているという事実にある。周囲の環境に対して無意識的に正しい態度を取り、一瞬の機会も何気なくつかみ、精神内部の調和によって外部の環境を支配してしまう」

いかがでしょか。現代のマーフィー理論とまったく同じ事を指摘しています。クーエは、医者として主に病気(心身)の治療を実際に行っていました。 自己暗示の実践の仕方についても言及しています。

一般暗示(クーエの暗示と呼ばれています)

「日々に、あらゆる面で、私はますますよくなってゆきます。」

 絶対に守るべき規則は、「努力」をしない。ということ 皆さん、努力をしてはいけないのです。努力は、越えるべき障害を前提にした行為ですので、潜在意識的に言えば、「不可能なこと」という心の状態を前提にしています。
この辺が一般人にはむずかしいところです。私たちの心の中には、「できること」と「できないこと」のレッテルが知らず知らずに貼られているのです。意志の力でそれに逆らうおうとすると、反比例の法則で逆襲を受けてしまうのです。
強く信じようと努力すればするほど、「逆暗示」をかけてしまうわけです。これでは、努力は報われません。いくら意志の力を使おうとしても、法則的にうまくいかないわけです。
 そこで、上記のように潜在意識の分別に抵触しないような一般暗示を薦めているのです。

これに対して、特殊暗示は、個別の事例に関して自己暗示を誘導する方法です。
一般暗示に対する、補助的役割であり、逆暗示に対するいっそうの注意深さが必要です。
無意識の「露頭」である、沈思黙想、白日夢、寝入りばなのような状況を求めなければなりませんし、言葉を慎重に使う必要があります。 ~したい。~してみるつもり。というのは、憧憬や、願望を生じることなって、結果としての成就はありません。 望んでいることが、完全に未来に属することであるかのような表現はとってはいけません。 ~があれば、~だったらという条件付けや仮定を持ち込んでもいけません。 うまくいけば、画期的な変化が訪れます。
①改善の即時開始 ②迅速な進展 ③完全かつ永久的な成就

クーェは、教育にも言及しています。子供が普通に生活している中で、親や教師から有効な自己暗示が与えられた場合、それが素晴らしい教育であると。

出典:■自己暗示  C.H.ブルックス/E.クーエ 河野 徹 訳:法政大学出版局
著者: C.H.ブルックス, エミール・クーエ, 河野 徹
タイトル: 自己暗示