動物病院専門カウンセラーの宮下ひろこです。
今日はペットロスについて、書きたいと思います。
いま読むのはちょっとつらいテーマだなぁと感じるかたは、
このあと読み進めるのは控えてくださいね。<(_ _)> ☆☆☆
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わたしは小学生のころ、大阪に住んでいました。
和歌山県と大阪府の県境で、海や山々に囲まれ、
自然に恵まれた場所で暮らしていました。
そのときに出会ったのがセキセイインコやウサギ、ネコ、モルモット etc
小学校では飼育係でした。
将来は野生動物の保護がしたいと思っていたほど、
動物大好きな子どもでした(^-^)
その当時の記憶で今も鮮明に残っているのが、
まだ1歳に満たない「しろ」と名付けた子猫との別れです。
今思えば、ウイルス性の病気だったと思うのですが、
元気だったしろちゃんが、急にごはんを食べなくなり、
あっという間に寝たきりになってしまいました。
親に頼んで車で30分以上かかる唯一の動物病院に連れていきましたが、
状態は厳しく日に日に弱っていくのが小学生の私にもわかりました。
そして、
お別れはあっという間にやってきてしまいました。
両親も姉妹もいない昼間、
具合の悪かった子猫を、
私は一人で腕の中で看取りました。
死の瞬間は、小学生にはとても衝撃的なものでした。。。
生と死の堺を、まざまざとみせつけられ、
「しろちゃんに何をしてあげれば良かったんだろう」
「何もできなくてごめんね」
しろちゃんの声なき声をひろいたかったけれど、
結局ただ泣いて抱きしめることしかできませんでした。
今振り返ると、
私は人生で初めて「命」について、
しろちゃんにおしえてもらったような気がします。
そして、その時の何もできなかった経験が、
獣医になりたいという思いに繋がったのかもしれません。
しろちゃんとの出会いや別れが、
今の私の生き方に影響しています。
ペットロスの経験は、存在を失うという事実は変わりませんが、
悲しみだけを遺すのではなく、
心の中にその存在が生き続ける限り、
何かかけがえのない贈り物を遺してくれている・・・
私はそんなふうに考えています。
その「何か」は人それぞれだと思うのですが、
そのような意味づけをすることで、
悲しみの向こう側が見えてくるのではないかと思うのです。
ペットロスの経験の背景には、
動物と飼い主さんが過ごした多様な思い出があります。
そして、死生観によっても、捉え方は違います。
この仕事をしていて思うのは、
どのようにとらえるかの正解はないんだろうなと思います。
様々なご家族が大切にしているペットとの心温まるストーリーを、
これからも聴き続けていきたいです。

