後味は決して良くない幕切れになってしまいました・・・。
とは言え、記録上はチャンピオン。
G+解説の坂田氏は終了後、
「これもレース。」
と割り切れていた辺りはさすがだなと。
でも、坂田氏が現役時代だったら、メチャクチャ、ぶち切れていた感じがしないでもないですが・・・(苦笑)
マシア選手はもしかしたら、今季でMotoGPの世界からサヨナラしなければならなかったかもしれない。
シートを追われる可能性が高かった中でタイトルを決めた辺りは立派だと思います。
あのレースを見ていなければ私も天晴と思えたと思うのですが・・・。
でも、確かに、こういう戦略は今に始まった事ではない訳で、だからこそ、タイトルを取るためにはキレイごとなんて
言ってられないんだという考え方もあって、チームの戦略としてもナリフリ構わずやるという考えがあり、ああいう形になったのかなと・・・。チーム戦略として、ライダーのリプレイスは願ったり、叶ったりだったとしたら・・・それも悲しい訳で。
マシア選手が
「ササキも汚い事をして来た。だから、やり返した。」
みたいなコメントをしていますが、これも???が並ぶ訳で。
受け手の感じ方の問題もあるかもしれないですが、ただ、マシア選手、チームにしてみたら、佐々木選手を悪者にしないと、自己の行為が正当化できないというのもあるのだろうなとは思います。
まだ、続く、現役生活の中で彼がどんな風なレース生活、私生活を歩んでいくのか、その事がきっと、今回の件の証明になると思っています。
ええ、まあ、個人の勝手な感想、思いという奴です。
とは言うものの・・・一方の佐々木選手もこれでチャンピオンに相応しいのかと問われれば、疑問の余地がないということではない訳で。
今シーズン、何処で勝った?
と問われれば・・・・・となる訳で。
歴史を紐解くと・・・私がGPを見始めた時から、パッと浮かぶのは90年シーズンのオランダ、ハンス・スパーン選手とカピロッシ選手の件ですかね。
イタリア人選手というのは自国から世界チャンピオンの可能性があれば、チームの枠を超えて、イタリア人同士で、その選手のサポートに回っていたりしたので。
スパーンの時はその被害を諸にこうむった訳で。
95年、アッセンで観戦したとき、地元オランダのファンはその事を忘れてなかったですものね。(笑)
あからさまに
「イタリアン?ノーイタリアン、イタリアン!!!!ブー!!!!!」
と、私の周りのオランダ人みんなが親指を下に下げて、ブーイングの嵐でしたもの。まあ、みんな酔っぱらってたけど。(笑)
(でも、イタリア人、みんなが悪い訳じゃありません。それぞれです。逆に98年観戦時にはイタリア系の方に親切にして頂いたので。)
あと・・・やっぱり、日本人にとって出て来るのは98年の最終戦かな・・・。
これもカピロッシ選手にはなるのですが・・・。
原田選手のインに突っ込んで、タイトルを奪取したシーンですが・・・。これについては私もだいぶ前に書いているので、そちらを参考にして頂いて。
結局、カピロッシはイタリア人でありながらもアプリリア・ワークスを追い出され、元チームメイトのグレシーニに拾ってもらう形で現役を続行する事になるのだけれど。
今回のマシア選手が、何が何でも戦うモチベーションを維持するためには佐々木選手を悪人に仕立て、自分の行為を正当化して、ナリフリ構わず、タイトルを奪いに行かなければいけなかった。でなければ、自分がこの場所を追われてしまう。
いい子ではこの舞台には立てないし、ましてや、頂点には立てない。だから、自分はこの道を選んだ・・・・という事であれば、
それは本人の選択なので。
ただし、この手法は癖になるかもしれないし、このやり方を続けていれば、やがて、大きなものを失う事になるかもしれないよという事だけは、私が彼の身近な存在であるならば、そのように伝えてあげたいとは思います。
そういう大人が回りに居なかったというのはなんとも、残念ではあります。