先日。

 

俺は某出版社の依頼でK県K市S区Tの

心霊スポットに下見に行った。

未だ午前中という事もあり

辺りに禍々しさは皆無。

 

だが、夜にここを訪れるのは

御免蒙りたい。

そんな雰囲気の場所には

藁人形を想わせる、

七夕飾りが風に靡いていた。

…というのは大嘘で、俺は昨日。

 

災害級の暑さを避け

実家から歩いて10分しない

縄文天然温泉へ避暑。

 

毛先が拡がった歯ブラシや

剃れなくなった剃刀。

残り少ない歯磨き粉の代替品を

ドンキで購入。

 

準備万端、化石海水の効能で

リフレッシュを画策。

3時間ほど湯ったりしたのだが

サウナにテレビが無く

6分計の代わりに砂時計を利用する

そんな素朴さを満喫できた。

それはそうと、

砂時計を使い、サウナで5分間。

 

身体に溜まった老廃物を排出する

苦行に耐え切った俺は、

満を持してドライサウナを後に。

 

すると男湯には誰も居ず

所謂、貸し切り状態。

そしてこの無人状態が

小1時間続いたのだが、露天風呂を

独り占めできると歓んだのも一瞬。

 

まるで「28日後…」冒頭の

主人公の様な不安に駆られ

頭の中はミステリーゾーンの

テーマが鳴り響く。

そして13時頃、

男湯は再び賑わい始めたのだが

あの現象は一体何だったのか?

 

湯上り後、まいばすけっとで

買ったキンキンに冷えた

STRONGレモンを呑みながら

俺は遠い目で戦慄したのである。