明け方までずっと小飛は離れなくて
久しぶりに腕枕をしてやるとやがて
小飛は疲れたらしくすぐに眠ってしまった
…そっと腕を外すと寝室から出てゆく
ベランダに出ると霧雨が降っている…
煙草を吸いながら思い出すのは…唐さん
小飛をどうしても一度会わせたかった
今ならあの言葉の意味が分かる…小飛は
俺にとって”肋骨の片割れ”なんだと…
左手の薬指の指輪を厳粛な気持ちで