何かおかしいとは、思ってた。

今年の冬の間中。

ずっと、何かおかしいと思っていた。






去年の冬が終わったとき、たしかに私は断捨離をしたような気がするけれど

あのお気に入りだった白いセーターとか

ヘビロテしまくったすごく暖かいパーカーとか

何より冬が終わる頃に母に買ってもらってまだ数回しかかぶってない帽子まで。

捨ててしまったはずはないんだ。
とは、
思っていた。

でも、家中どこを探しても、全然見当たらない。

ない。

なんでだろう。

こんなに探してるのに。

まさか間違えて捨ててしまったのか?
え、ほんとに?
まったく覚えないよ?

まさか洋服たちがかくれんぼ………いやいやいや、気をしっかり持て自分。




母に相談したら
これだけ探してもないんだから、仕方ないよと言ってくれたけれど。

いやーーーそれにしてもおかしい。
なんで、ないんだ。










 





って、ずっと、ずーーーっと、
頭の片隅でいつもこの冬考えてたんですが。


あった。

あったあーーーーーー!!!

自分の部屋のクローゼットの中に。

緑色の箱の中に丁寧に、畳んで。

防虫剤まできちんと。

たまたま部屋で母と話していたら
急に「あれ…もしかしてあれじゃない?!」と母が。

私はなんか着物着るときのもの、つまり滅多に出し入れしないものが入ってるんだとばかり思っていて
でもなんと、その箱こそが、
去年衣替えしたときにタンスに入りきらなかったものたちだったのだ。





なんてことだ。

よりによってお気に入りのものたちばかり入ってた。

いやまじか。
自分の記憶力のなさが恐ろしい…

そして、悔しい…!

いくら今日異常に寒いからといってまたすぐ気温は上がる。冬はもうほんとに終わる。

なのにまた一年、この箱を開けるまでまた一年待たなきゃだなんて…!!







くうぅ。

記憶力のなさに呆れるし
ひたすらに悔しい。

寒いの勘弁してくれと思うばかりの今冬だったのに、
初めて、また寒くなってくれ…って、思った。