私が小2のころ、「ノダ君」と仲良くなった。

彼の家はラーメン屋を経営していた。

私はファミコンが好きだったので、よくいった。

「ノーダーくーん」

とラーメン大黒の勝手口で叫ぶと、ノダ君のお母さんが「入んな」と言った。

厨房は戦場で、チャーハンや野菜炒めを見て、「すごい!」と思った。

「ノダ君」の部屋は2Fにあって、渋い作りだった。

3Fにはお父さんの部屋があって、PCエンジンがあった。

店は中央区の要町にあったので、出前も多かったらしい。

ある時お誕生日会を企画して、ドラクエ4のノート2冊をもらった旧三越で買ったらしい。

「ノダ君」のお母さんは優しくて元気で土日に遊ぶと何かタダで作ってくれた。

でも私は偏食で、冷やし中華が苦手で、全部残してしまった。

これは一生の後悔だった。

道場北の「モトザワ君」は、ラーメン大黒のラーメンは日本一美味いと言っていた。

だから、私を家に呼んでカップラーメンに野菜と肉を入れて、独特のラーメンを学校の帰りにごちそうしてくれた。

話を戻して、「ノダ君」の家の近くに「イチハラ君」が住んでいて、ちょっと変わった性格だったので「ノダ君」が心配していた。

センプラが壊されるちょっと前に見かけたけど、金髪にしていたので声がかけられなかった。

去年ラーメン大黒がどうなっているかその後見に行ったら、バーになっていた。

目の前の薬局もなかった。

その時、「町は移り変わるものなんだ」と改めて感じた。