【第一回】

「あなた」はソフトハウスの経営者。

さて・・・、
2012年をどうする?

年初に2012年度K/O会議が予定されているはずだ。
そこで、「あなた」は全社員に向けて、
何を語るのだろうか?
何を訴えるのか?


例えば、
量的な数値目標:
「売上増:前年比40%」
とか、
「人員計画:20名=>30名」
とか?

確かに、
量的な数値目標なるものはシナリオの一角を占めるだろう。
その数字的裏付けもある程度あるとして・・・


ここで、ちょっと視点を変えみよう。

聞き手である技術者の立場で考えてみたことがあるだろうか?
・・・まぶたを閉じて深呼吸・・・
・・・何やら、ざわめきが聞こえてこないか・・・

「それはそうと、オレ達のことどう考えているんだろうね?」
「社長は、どんな会社にするつもりなんだろう?」
「新聞なんか読んでも、あまり良い話ないしね・・・心配だな」
「仕事は営業がさがしてくるし、数字なんか関係ないよね」
「ひょっとして、その数値目標でオレのボーナスが決まるの?」


数値目標だけでは、
当事者意識に揺さぶりをかけることは難しいのだ:

「どんな会社を目指したいの?」
「オレに何してくれるの?」
「わたしは何をすればいいの?」


こうして、年頭から、
経営者(陣)と社員との間に冷ややかな風が通り抜ける。

今のうちに、そのギャップを何とかして埋めておかなければ
ならないだろう。


「あなた」の直感が耳元でささやきかけてくる:
「このままだと・・・まずい」と。


そう・・・何とかしなければ。


<続く>