さて、番外編も後編です。
前回の記事で書いたカラカサンの子どもたちとの交流のあと、新川崎から川崎に向かいました。
懇親会の場所は、一緒に餅つき大会を運営したNPO法人水曜パトロールの会(http://homepage2.nifty.com/kawasaki_sui_patrol/ )の事務所、「貝塚ホール」というところ。
この〝水パト〟では、川崎周辺の路上生活者支援を行っており、毎週水曜に巡回活動を実施していることから、この名称となったそうです。なお、本記事のタイトルは、機関紙『頭痛のたね』をそのまま使用させていただきました。
(この名称は、元川崎市長の現職時の、「放置自転車とホームレスは頭痛のたね」という発言からとったそうです)
ちょうど路上生活者(野宿者)支援にも関心を持ち、なにか力になりたいと思っていた我々は、ぜひ話を聞きたい!と考え、打ち上げに参加。カラカサンの方がおいしいフィリピン家庭料理を振舞ってくださいました。
実は、この懇親会前に団体のMさんという方と挨拶を交わしていたのですが、そのとき、「あれ?この人はもしや、もとは野宿者の方では?」と感じさせられました。自分以外のスタッフ二人は気づかなかったのですが、うーん・・・、野宿者の多い地域で育った経験・・・でしょうか。
その直感は当たり、自ら、かつて5年間野宿者であったという経験をお持ちであることを話してくださいました。
そう、この団体は、元または現野宿生活者、施設入居者たちによって運営されている団体なのです。
当事者自らが支援を立ち上げ、当事者の視点で仲間たちをケアし、自立させていくというスタイル。
当事者だからこそ、野宿者たちの気持ちを理解しながら話を聞ける。
当事者だからこそ、野宿者本位のケア、カウンセリングができる。
当事者だからこそ、現実に沿った自立支援ができる。
当事者だからこそ、やりがい・問題意識を強く持ち、粘り強い支援活動を続けられる。
そして、当事者だからこそ、心の底を打つ話を我々に伝えられる。
「どこの国に生まれようが、どんな状況で生活していようが、人間は人間。それなのに何の区別をする必要があるのか?」
彼の言葉には、かつて自分自身が5年間もの間、野宿者であったという経験に裏付けられた力があります。
難民たちにも同じことが言えるかもしれないなあ・・・。帰り道、そんなことを思いました。
在日難民支援というと、支援者・被支援者の関係は、日本人を中心とした支援者が難民たちを支援する、というように、その一方的性格がわりとはっきりしていると思います。
そして、その中で、支援者に精神的に依存してしまう難民も時に見受けられるといいます。
しかし、難民自身も、難民たちを支援しあうという意識を持ってもらうことができたらどうでしょう。
彼ら自らの意思、行動で、自分たち自身の立場を変えていくことができるようになるかもしれません。
ASPはいままでも、座談会や講演会などを通じ、難民たちの生の声を人々に伝えてきました。今回の経験によって、我々のこういった活動を、さらに発展させていくためのよきヒントをいただくことができたと思います。
余談ですが、ボランティア全員に、おみやげとして『頭痛のたね』2冊ずつと、実際に使用されている野宿者用の健康手帳をいただきました。また、『BIG ISSUE』販売員のNさんから、「これ、自分の記事が載ってるから買って行って!」と紹介された、の自慢のバックナンバーも購入。たくましい(笑)
ちなみに、↓の写真の販売員の方がNさん。
じっくりと読み込み、ASPの今後の活動、そしてスタッフ個人個人の人生の糧とさせていただきたいと思います。
楽しい、そして非常に内容の濃い一日をありがとうございました。
また、おじゃまさせてください!