東京電力が、福島第1原発2号機の原子炉建屋の屋上に高い濃度の汚染水がたまっていたと発表し、一部が雨どいなどを伝って排水路に流れ、外洋に流出したという報道。昨年4月以降、放射性物質濃度の上昇が確認されていたが、東電は濃度のデータを約10カ月間公表せず、国にも報告していなかったそう。


これは由々しき問題。緊張感がなさ過ぎます。日本の原発問題は、原状回復しながらも、脱原発にに向けて、大きな舵取りが行われているものと思っていましたが、どうも当事者にはその現実が実感されていなかったようです。


改めて、そのトップをチェックしてみると、会長にJFEホールディングス 2代社長の數土文夫(すど ふみお)さん、社長に東電プロパーの廣瀬直己(なおみ)さんの布陣。お二方もそれ相当のキャリアの持ち主。



東電

しかしながら、今回の問題は、万死に値するものです。これだけの災禍をもたらしておきながら、この体たらく。会長、社長は即刻辞めてもらいたいですね。數土会長も廣瀬社長も、火中の栗を拾う思いでその職責に就かれたとは思いますが、この大所帯には器不足です。



東電の再生、もしあるとすればですが、このトップマネジメントでは無理だということがわかりました。この問題に対して、なぜこのトップマネジメントがいち早く表に出てこないのか?これはとりもなおさず当事者意識の欠如ですし、担当責任者だけの釈明会見で、それは墓穴を掘ってしまいました。



最大の問題は、汚染水をなぜこんなに簡単に外洋に流出させていたのか、です。この二人が知らなかったではすまされません。これによって、原発再稼動の芽はなくなったでしょう。少なくとも、再稼動容認だった私は、反対に舵を取らざるを得ませんよ。