昨年末の突然の衆議院解散。低投票率の選挙結果とは言え、国民は現政権を是としました。そのアベノミクス経済政策の現在に関する評価は、それぞれの立場によって分かれますが、2020年の東京五輪に向け、東北の復興を中心に国内経済の基調は上向き傾向であることは確かに思えます。


自公与党は金融緩和による大企業の業績回復から「トリクルダウン」効果を目論み、民主党は子育て支援や非正規労働者の待遇改善による「厚く、豊かな中間層の復活」を掲げ、景気回復を地方へ浸透させようと謳います。


民主党の具体的な施策についてはよくわからないところがあり、その実現性に懐疑的にならざるを得ません。 どうすれば「厚く、豊かな中間層の復活」は可能なのか?それはとりもなおさず、国内の99.7%を占める中小企業、農林漁業が活気付くこと。そして、国内需要が活気付くことに他なりませんが。



民主党代表選挙

その民主党代表選挙。岡田さんと細野さんが泥仕合を演じているようですが、長妻さんは蚊帳の外?東大卒・官僚出身の岡田さん(61)、慶大卒・民間会社出身の長妻さん(54)、京大卒・研究職出身の細野さん(43)。民主党員、サポーターは誰を選ぶんでしょうか?


自公政権からすれば、やはり岡田さんが代表に復帰するのが嫌だと思うでしょう。しかし、候補者のいずれにしても、「アベノミクス」に対抗する「厚く、豊かな中間層の復活」するための具体策に欠けている現段階では、どなたが代表になられてもあまり危機感は生まれないとも思えます。


経済施策、防衛を含む外交政策という重要政策をどうするのか。党内の合意形成をどのように行い、一枚岩の政策集団に構築するのか。残り一週間、議論を深めていただきたいと思います。背水の陣の民主党。重要な局面です。足の引っ張り合いだけの代表選になりませんように。








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