昨日、メモ書きの中に「テンション・リダクション」という書きなぐりの文字を見つけました。FMなどを聞きながら時々気になることを走り書きしておくことがありますが、この文字を見ても何のことか覚えていませんでした。で、チェックしてみると・・・
<テンション・リダクション(緊張解消)>
これから自分にとって重要な出来事(テストや発表など)がある場合には、それを乗り越えるための身がまえし、緊張します。しかし、その一連の出来事がすんでしまうと、その身構えと緊張が解けて心理的に無防備な状態になります。
これを、テンション・リダクションといい、この瞬間は非常に要注意です。いわゆる、緊張の糸が切れた状況です。緊張を強いられる出来事が去っていった後は、緊張から開放されるのは当然です。
しかし、緊張から開放されるとそれまで集中していた注意力が散漫になり、思わぬ事故に会ってしまったり、忘れ物などをしやすくなるのです。疲労が増すこともあわせて、緊張度が強ければ強いほどこの傾向は強まります。
遠足の最後に先生が言う決まり文句を思い出していただけるとわかりやすいでしょう。
「家に帰るまでが、遠足です。」(ユーキャンの生活心理学入門講座
)
最近は緊張すること自体が少なくなってきているのでリダクションすることもないですが、「あるよね」という経験は何度もあります。その状態は無心なのか放心なのか。少なくとも虚心、慢心ではない、ふと注意力が散漫になる所与の時間。千丈の堤も蟻の一穴とならぬよう、気をつけたいものです。
これをビジネスの立場から見て、顧客が買うと決めた瞬間を狙って追加セールスを仕掛けるのが、マーケティング手法としてのテンション・リダクション。一方で、営業職の人はこんなことを言われませんでしたか?「集金(入金、回収)を終えるまでが、営業です」 これもテンション・リダクションへの警句ですね。
<テンション・リダクションの効果と具体例。マーケティング応用 | ネット
>
http://naruhiko1111.com/2169.html
こういう心の在り様の問題は、たとえば、保険業界 用語で、保険 によって保険事故 が補償されることが、被保険者のリスク回避や注意義務を阻害したり、注意義務を怠るという現象を指す「モラール・ハザード」(morale hazard)、逆に、強制的に自由 を阻害される環境下で見られる人格 反応を指す「拘禁反応」に象徴的に現われます。テンションからのクールダウン策を個人的に考えておきたいものです。
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